昨日、U-NEXTでNHKの朝ドラ「虎に翼」を観ていて、腰を抜かすほど驚きました。
離婚調停の場面で、夫婦が同席してなじり合っていたのです。
当時のことは知りませんが、現在の離婚調停は控室も別々で調停員が話を聴くのも別々。原則として当事者が顔を合わさないような配慮がなされています。
私が申立人の妻の代理人をしていた時、申立人控室に入ってきて妻に詰め寄ろうとした夫がいましたがこれは例外中の例外。
暴力どころか暴言もありませんでしたが、妻は夫を怖がって私の後ろに隠れて怯えていました。
かつて、家庭裁判所の出入り口で、調停中の妻を夫が刺殺するという事件もあったので、裁判所は当事者が顔を合わせないよう特段の配慮をしています。
国民的ドラマを観て「離婚調停ってあんなに直接言い合うんだ〜」と誤解した人が多いと思いますが、そのような不安を抱く必要はありません。
相手と顔を合わせるのが恐ろしい場合は、事前に家裁の書記官さんにその旨しっかり伝えておきましょう。しっかり配慮してくれるはずです。
調停申立に対して萎縮的効果を及ぼしたとしたら、NHKも少しはフォローしていただきたいです。
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編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2024年7月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。