「老害」は自分が気が付かないのが最大の問題

アメリカ大統領選挙の共和党の副大統領候補にJ・D・バンス上院議員が指名されました。年齢はまだ39歳。「ヒルビリー・エレジー」というアメリカ中西部の取り残されたエリアを描いた著書がベストセラーになり、2022年に連邦議会上院選でオハイオ州からトランプ氏のサポートを得て初当選したそうです。

ヴァンス氏とトランプ氏 コーリー・ミルズ下院議員Xより

もしトランプ氏が次の大統領になれば、その次はバンス氏が有力候補になります。40代前半の若い大統領になれば、アメリカの大統領は大幅に若返ります。

一方でテレビなどで放映されているバイデン氏の様子は、その一部分だけを切り取って誇張されているせいもあるかもしれませんが、アメリカ国民を率いるリーダーとしては肉体的には充分とは思えない状態になっています。

トランプ氏も70代後半で決して若いとは言えませんが、印象としては年齢に比べて若く見えます。今回の銃撃事件で更に強いリーダーのイメージが強まり、再選はほぼ決まったという論調になっています。

「老害」という言葉があります。本人は衰えていないと思っていても、確実に老いはすべての人に迫ってきます。

日々の変化は小さなものであっても、何かのきっかけにその衰えが目に見える形になって現れる。そうなる前に自らが先手を打っておく必要があると思います。

自分を客観視しなければ、変化を自覚することはできません。現在のバイデン氏のように、出馬の断念を即されても自分では出来ると思い、周囲の反応に納得できない状態こそが老害なのだと思ってしまいます。

と書いていて再認識したのは、81歳のバイデン大統領と60歳の私の年齢差は21しかないこと。つまり、もし生きていれば21年後には少なくとも自然年齢ではバイデン大統領と同い年になってしまうということです。

他人の老害を心配する前に、自分の老害を心配することを忘れないようにしたいと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年7月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。