プレジデント・オンラインに、蓮舫氏は『「都知事選で惨敗した人」で終わるのか…二重国籍問題以上に致命的な”政治家としての最大の欠点”』という記事を書いた。
二重国籍問題以来、8年間、蓮舫氏を見続けてきての総括である。
ただし、あんまりバッシングばかりされているのも気の毒なので、
「私は海外にルーツを持つ政治家として野党第一党のトップにもなり、最初に総理まで狙える地位にまで到達した蓮舫氏には、後に続く人たちのためにも、日本社会の多様性をいい方向で増進させるためにも、責任があると思う。イメージチェンジに成功した蓮舫氏が地に足がついた存在感を政治家として示してくれることを期待したい」
と、エールを送っておいた。
内容は記事をご覧頂きたいが 蓮舫氏も悪いがそのチームがお粗末だった。法律に反しているのに「二重国籍を批判するのはヘイト的意図がある可能性がある」などと反論したり、「台湾はひとつの中国なので国でなく二重国籍にならない」とか政治的に通るはずがない形で擁護したり、蓮舫氏が素直に非を認めるのを邪魔した人も多かった。「失策」だらけの選挙では負けて当然である。
派閥の親分で蓮舫代表のもとで幹事長も務めた野田佳彦元首相など、周囲の政治家たちもよくない。民進党内でも厳しい意見が幹部会で出たのに押し切ったし、納得できる説明をするように本人に指導しなかった。また今回も、なぜ二重国籍問題をひきずったまま都知事選に出馬させたのか不思議だ。
ともかく、泉健太代表の責任を問う人もいるが、蓮舫氏は泉氏を日ごろから激しく批判し、今回の選挙でもほとんど出番を与えなかったくらいだから、責めるのは筋違いだと思う。
蓮舫氏が政治家として改善すべきなのは、口から出まかせでその場を切り抜けて、しかもそれを忘れてしまうことだ。二重国籍疑惑でも、前日の説明と違うことを言ったり、すぐにばれる嘘の説明をしては墓穴を掘っていた。
国会ではブーメランの女王と言われたが、「以前とは違う意見を言う」「自民党を批判したものの、自党も同じことやっていた」といった類いである。こんな調子で、首脳会談で前と違う説明するなどしたら国際問題だ。
これからは日記でもつけて、いつ自分が何を言ったか記録し、繰り返し読むことだ。安倍元首相は最初の首相経験を不本意な形で辞めたあと、記録を詳しく読み、あのときどう言えば良かったか真摯に熟考したからこそ、大宰相として復活したのである。
もうひとつは、以前にお世話になった人たちを忘れないように努力すべきだ。忘れていたとしても、安直にそんな人は知らない、友達ではないと突き放さないことだ。
最近も東国原元宮崎県知事を友人でないと言ったが、東国原氏から県知事室にアポイントなしに蓮舫氏が面会に来たことをバラされていた。個人的にお世話してあげたのにといった苦言も多い。