【富山】新湊・内川ナイト & デイ

富山湾は何度か訪ねたことがあります。富山駅からポートラムに乗って岩瀬浜に行ったり、高岡駅から万葉線に乗って海王丸を見に行ったり。

219 万葉線「ドラえもんトラム」で黄昏に浮かぶ帆船を訪ねる|ミヤコカエデ(Miyako Kaede)
「万葉線」という名前を聞いて、「あー、あそこを走る列車ね」と答えられる方は、地元の方か鉄道ファンだけだと思います。 富山県は路面電車が2か所で走っており、ひとつは県都富山を走る富山地方鉄道。 そして、県第2の都市高岡にも走っていて、それが今回ご紹介する万葉線なのです。 万葉線は北陸新幹線が開業した際にリニューアル...

↑ 海王丸を見に行ったときのブログはコチラ。

そんな何度もいっている富山湾エリアですが、ついこの間までこんなフォトジェニックな場所があるとは知らずにいました。それが今回ご紹介する内川エリア。射水(いみず)市の旧新湊市エリアの中心を流れる運河のような川一帯の景色がとても美しいと聞き、7月20日、富山を訪ねました。

ナイト~黄昏時のリバーサイドをゆっくり歩く。

海王丸を見に行ったときと同じく高岡駅から万葉線という路面電車に乗って北上、新町口駅で下車します。そろそろ日が傾いてきた頃。実はこの時間が一番美しいと聞いてやってきたのです。

新町口駅には内川観光の案内図が出ていました。富山湾と並行するように流れる内川。ここに12の個性的な橋が架かっており、それを観にこの地を訪ねる方も増えているそうです。

駅から内川までは歩いて8分ほど。橋の上から写真を撮ります。灯りだした街灯が水面に映っていい感じ。川には富山湾に漁に出る船が多く係留されています。

徐々に夜の帳(とばり)が降りてきました。

スマホを観つつ家路に向かう女性。

いろいろ写真を撮って歩いていたら日もすっかり沈み、月がのぼっていました。この日は新湊市街のホテルに泊まり、また明朝内川めぐりをしてみようと思います。

デイ~個性的な橋を渡り歩く。

おはようございます。この日もご覧のように雲一つないいい天気。朝から暑いですがさっそく橋めぐりに出発しましょう。

300年の歴史を持つ西橋。長きにわたりこの地域の変化を見守ってきました。何がある、というわけではないですがどこか絵になる景色です。

そんな絵になる景色を求めて多くの方がこの地を描いた絵を残しています。堤防の一部は「内川アート」と呼ばれるギャラリーになっていて絵を鑑賞することができます。

ちょっと違いますが、上の方の絵はこんな感じの構図でしょうか。

昨日スマホを見ながら女性が歩いていたのはこの新西橋。金属造形作家の蓮田修吾郎さんがデザインしたモダンな橋です。

新西橋から西方向を望みます。のどかな港町の光景。

こんな景色が見られるなら毎朝早起きして散歩したい。

港町名物・猫の散歩。

中新橋は北前船をモチーフにしてつくられた歩行者専用の橋。かつてこの地は北前船の寄港地として栄えました。

神楽橋は地元出身の工芸作家大伴二三弥さんがデザインしたステンドグラス72枚がはめ込まれた美しい橋。車で通りすぎてしまうのはもったいない。歩いてゆっくり眺めたい橋です。

カーブを曲がった先にとんがり屋根のおしゃれな橋が見えてきました。こちらは東橋。スペインの建築家が設計しました。内川に架かる橋は地元の芸術家から海外の建築士まで幅広い方が関与しています。どれも個性的で観光客の目を楽しませてくれます。この先、内川は戦後掘削されてできた富山新港に注いでいきます。

太陽と月がついになって頂点を飾ります。
ベンガラ色が美しく、渡るのが楽しくなります。

夕方と朝、それぞれ内川を歩きましたがどこを切り取っても絵になる素晴らしい場所でした。日中には船で川を下るツアーもあるとのこと。今回は時間がなくて乗ることはできませんでしたが、次に来たときは川面の方からものどかな内川の街並みを眺めてみたいと思いました。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年7月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。