北海道でワイン造りというリスクテイクで実現した夢

札幌でのマグナムシャンパン会に誘ってくれた小野悠介さんとそのご家族にジョインさせていただき、北海道の仁木にあるドメーヌブレスさんにお邪魔しました。

こちらのワイナリーのオーナーの本間さんは医療系のお仕事をしているうちに、趣味のワインに興味を持ち、仁木町に土地を購入して、看護師の奥様と札幌から移住。

ワイン醸造で起業した方です。

ワイン造りというのは起業としては極めてハードルが高い分野です。

果樹園だった山を切り拓いてワイン畑を作ったとのことですが、ぶどうを作付けして、収穫してからワインを造って売れるようになるまで数年のタイムラグがあります。その間は収入ゼロですから先行投資の資金が必要です。

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また、完成したワインがどのような評価になるかはわかりません。思ったような品質が実現できなければ売上は立たず、利益は得られません。

しかも、ぶどう栽培は天気を相手にする仕事です。災害リスクもありますし、害獣や病気によって収穫ができなくなることも無いとはいえません。

ドメーヌブレスさんは、委託生産からワインを作り始め、2020年からは自社醸造で、買付ぶどうも使って少しずつ規模を拡大しています。
既に独特の世界観と高いクオリティで人気となって、カルトワイン化しています。

年間の生産本数は2万本程度と極めて少なく、入手困難なワインになっています。

今回はドメーヌに併設されている宿泊施設に泊めていただき、夜はドメーヌブレスさんのワインを飲みながら、余市駅で買い込んだお肉と魚介類でバーベキューでした。

東京よりも10度以上低い快適な気候で、空気も最高。

小野さんが本間さんと以前からワイン繋がりで親しくお付き合いされていたということで、本間さんご夫妻も途中からバーベキューに参加し、秘蔵のワインまで出していただき、素晴らしい夜を過ごせました(写真)。

帰りには現地でしか手に入らない貴重なワインも購入できました。東京に戻ってから大切に飲みたいと思います。

ぶどうの品質管理から、秋から始まる収穫とワインの仕込み。更に販売に加えて、宿泊施設の運営や併設しているカフェの経営など、ワイナリーと関連施設の運営は本当に多忙な毎日だと思います。

でも、本間さんの表情を見ていると充実した毎日を過ごしていることが伝わってきます。

好きを仕事にできて、それが周囲の人たちをハッピーにできる。

勇気を持ってリスクにチャレンジすれば、夢を実現できる。そんな人生のお手本を見せていただきました。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年7月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。