袴田巌さんの無罪が確定しましたが、畝本直美検事総長が発表した談話が話題になっています。畝本検事総長は談話で、静岡地裁が下した無罪判決には論理や経験に反する誤りがあるとしながらも、袴田さんの長期にわたる不安定な状況を考慮して控訴を断念したと述べています。
袴田さん弁護団、検事総長談話に抗議 「名誉毀損になりかねない」 https://t.co/LHxygzjETk
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) October 10, 2024
袴田さんの弁護団は、検察が反省や謝罪を行わず、袴田さんを冤罪とは見なしていない名誉毀損の可能性すらもあるとし、談話の修正と謝罪を求めています。
検察が袴田さんの再審無罪判決に対して控訴しなかったのは全くもって正しいことです。控訴断念したことそれ自体については何ら非難すべき点はないのです。批判すべきは控訴断念にあたってあのような検事総長談話をわざわざ公表して無罪判決を確定させてもなお有罪立証できたはずと強弁してることです。
— 弁護士戸舘圭之【袴田事件弁護団】 (@todateyoshiyuki) October 10, 2024
「無罪になった人を犯人扱いして名誉毀損になった判例が実際にある。検事総長がそうした内容を談話で発表したことは重大な問題。無罪判決への批判はまったく誤りだ」。/袴田さん弁護団、検事総長談話に抗議 「名誉毀損になりかねない」:朝日新聞デジタル https://t.co/RKh6OacSS9
— Kenji Takeuchi (@KPf_M) October 10, 2024
この談話からは、むしろ畝本氏が世の中の批判を恐れて「幕引き」を図ったとしか思えないような状況が読み取れるので、そちらのほうが問題だという指摘も。
《本判決は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます。》と判断するのなら、控訴すべき。《再審請求審における司法判断が区々になったことなどにより、袴田さんが、結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置…
— 郷原信郎【長いものには巻かれない・権力と戦う弁護士】 (@nobuogohara) October 8, 2024
控訴期限の2日も前に、なぜ検事総長自身が、早々と白旗を上げるのか。控訴断念の結論を出すとしても、控訴期限の10日の夜中まで、苦悩し続けるのが当然。
しかも、談話の内容は、
①大善決定に対して特別抗告を行わなかったことの言い訳
②再審公判で有罪立証を行ったことの言い訳… https://t.co/zTYFfJSbLp— 郷原信郎【長いものには巻かれない・権力と戦う弁護士】 (@nobuogohara) October 8, 2024
畝本検事総長は6月に、女性として初めて検事総長に起用され話題となっていました。畝本氏は、東京地方検察庁をはじめとする複数の地方検察庁や法務省で勤務した後、東京高等検察庁検事長などを歴任し、令和6年7月9日に検事総長に就任しています。
政府 検事総長に東京高検の畝本直美検事長 女性初の起用へhttps://t.co/lh9Hw7vZ6P #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) June 28, 2024
広瀬めぐみ参院議員の逮捕を阻んだとも言われています。検察のトップには、李下に冠を正さずでいるべきではないでしょうか。
国から公設秘書の給与約400万円を騙し取った疑いがもたれている広瀬めぐみ参院議員(58)。
当然、捜査現場は「身柄を取る」と息巻いていたという。だが、逮捕を阻んだ人物がいた。今年七月、女性初の検事総長に就任した畝本直美氏(62)である。https://t.co/J24NZWWvYT— 週刊文春 (@shukan_bunshun) August 22, 2024
メディアも検事総長の談話を批判していますが、袴田さんを犯人と決めつけた当時の報道とともに、検事総長からなぜこのような談話が出てくるのかという検証をしてほしいところです。
朝日が謝った https://t.co/RIpEofoP4S
— May_Roma めいろま 谷本真由美 (@May_Roma) October 8, 2024