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CHUNYIP WONG/iStock
出口里佐です。
前回の前編に続き、ロンドン滞在の後編です。
(前回:ぶらり欧州の旅:ロンドン前編 ロイヤルバレエ、ラオス料理、ナショナルギャラリー)
フォートナム&メイソンでアフタヌーンティー
紅茶の国イギリスに来たからにはアフタヌーンティーをしてみたいと、フォートナム&メイソンに17時にネット予約をして行って来ました。ナショナルギャラリーを後にして、徒歩で15分くらいで到着。ロンドンの赤レンガの街並みや赤い二階建てバスを見ながら歩くのもまた楽しいです。
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ロンドン名物、二階建てバス
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トラファルガー広場
フォートナム&メイソンは、百貨店の様に各フロアに紅茶だけでなく、チョコレート、ビスケット、ジャム、料理用ソース、クリスマスの飾り、香水など、色々と目移りするほど。買い物する観光客、地元客で賑わってました。
アフタヌーンティーの予約をしていたサロンは4階。エレベーターに乗りたかったですが、混雑していたので、エクササイズがてら階段を登りました。途中のフロアで、クリスマスの飾りが綺麗だったので、少し休憩して眺めてまた階段。
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フォートナム&メイソンの正面。
ミントグリーンがフォートナム&メイソンらしいです。
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正面入り口。シルクハットのスタッフがお出迎え。
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百貨店の入り口ですね。ワクワクします。
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大きな枯れ木に、フクロウのオブジェ。
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左上はハニーコーム(巣蜜)の食べ比べセット、トリュフ入り蜂蜜。
左下は、茶漉しのセレクション。
右上は、クリスマスデザインの缶入りビスケット?
右下は、クリスマスツリーの飾り。
サロンの受付に着いたのは5分前。名前を告げると、近くのソファで待つように言われました。時間になると、テーブルに案内されました。
ソファ席でしたが、入り口に最も近くでした。予約したのが当日の1時間半前だったので、仕方ないですね。この壁側ソファ席でなく、前後左右通路に面した、もっと条件の良くない丸テーブルよりは良いです。
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フォートナム&メイソンのアフターヌーンティー会場、ダイヤモンド・ジュビリー・ティーサロンの入り口。右手のソファで待ちました。
注文を取るスタッフが、水が必要か、必要な場合は種類を聞きにきて、炭酸無しをオーダー。運ばれて来たのが硬水のHildonで、すぐに栓を抜かれたのでキャンセルを諦めましたが、Hildonは、東京のフランス料理店で飲んだ後お腹が緩くなって、帰り道乗り換えの度にトイレに駆け込んだ苦い経験があります。なので、控えめに飲みました。お腹がデリケートな日本人は、硬水には、要注意です。
アフタヌーンティープランには、紅茶がポットで1種類付きますので、紅茶の種類も聞かれましたが、どれが良いのか分からないので、おすすめを教えてくださいとスタッフの方におたずねしました。若い男性の方でしたが、COUNTESS GREYという、クラシックなアールグレイにオレンジシトラスの甘い香りを加えた紅茶が、自分は一番おすすめですと教えてくれました。
紅茶が運ばれてくると、ミルクがついていなかったので、その方に、ミルクもお願いしますと言うと、「ミルクを入れたら、この紅茶の良さが失われてしまいます。まずは入れないで飲んでみてください」と。紅茶が本当に好きな方なんだなと思いました。
3段のお皿が運ばれてきて、一番上は、甘いペストリー、二番目は、プレーンスコーンとチョコレートチップ入りのスコーンの2個、一番下は、フィンガーサンドイッチ。
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これが全体像!
ペストリーの中では、リンゴのかたちをした、中にシナモンとプラムのムースが入っているのが、美味しくて印象に残りました。他のお菓子は全体的に私には甘すぎました。
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3段重ねの1番上、左上は、甘いお菓子。その中でも最も印象に残ったのは、見た目はりんごのシナモンのムース。
左下は、スコーン2種、右下はフィンガーサンドイッチ5種。
スコーンは意外に硬めでした。3月の終わりにもロンドンに来て、一日観光でコッツウォルズに行った時にいただいた有名店のスコーンは、どれもふわふわでパンのようでした。日本で食べるスコーンはそれほど柔らかくなく、ソフトクッキーのようなのが多いのですが、フォートナム&メイソンのは、それよりも硬かったです。
もちろんクロテッドクリームとイチゴジャム、そしてレモンカードもついていました。しかしイチゴジャムはあまり粒粒の果肉感がなく、ちょっと期待外れ。レモンカードもそれほど美味しいとは思えませんでした。
フィンガーサンドイッチは、スモークサーモン、胡瓜とミント、卵、コロネーションチキンなど5種類。胡瓜とミントがさっぱりして、美味しかったです。
胡瓜は今でこそお手頃価格の野菜ですが、昔はイギリスの気候では栽培が難しく高価だったので、貴族が自分の財力を誇示するために、胡瓜のサンドイッチをお客様に振舞ったそうです。
コロネーションチキンは、ウィキペディアによるとイギリスの伝統料理で、冷製チキンをカレー風味のクリームソースであえたもの。1953年のエリザベス2世の戴冠式後の昼食会のために考案されたそうです。
何も考えずに食べていましたが、サンドイッチの段に、こんなにイギリスの歴史が詰まっていたのだと、この記事を書くためにあらためて調べて知りました。
スタッフさんのおすすめの紅茶、COUNTESS GREYは、これらのペストリー、スコーン、サンドイッチのどれにも相性が良く、爽やかな柑橘の味わいでした。
完食出来なかった分は、小さい箱を持ってきてくれると食べる前に確認していたので、お願いして自分で入れました。箱の外側には、ティーカップやティーポットと同じ上品な花の絵が描いてありました。
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お持ち帰り用の小さい箱もティーポットなどと同じ上品な花柄で可愛いです。
ほぼ1時間でアフタヌーンティーは完了して、会計をお願いすると、紅茶のおすすめを教えてくれたスタッフさんが、結構ちゃんと食べてくれてありがとう、Well doneと褒められました。全部でなくても、私はなかなか健闘したほうだったようです。
お客さんはカップルが多く、あとは地元の家族連れ、私の様な女性のおひとり様も。家族連れの方は、なにかの記念日に一緒に来ているということなのかもしれません。アフタヌーンティープランは、ひとり80ポンド。ちょっとお高いですが、1年に1度の記念日ですね。
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帰りはホテルまで、二階建ての赤いバスで。
ロンドンもクレジットカードのタッチ決済が使えますが、前回購入したオイスターカードの残高が7ポンドあったので何回か乗れました。
東京のアフタヌーンティーはお手頃で満足度高
ところで、東京の多くのホテルなどでは、ランチとディナーの間にアフタヌーンティープランがあります。一休から予約して友人と何度か利用したことがありますが、私が日本人だからなのか、味は日本の方が美味しいのではと思いました。円安のせいもありますが、値段もかなりリーズナブルでイギリスの半分か、それよりもお安いくらいです。
また日本のホテルは年間ずっと同じメニューではなく、その時々でハロウィンや、ストロベリー、スヌーピーなど、いろいろなテーマを決めて、期間限定で工夫して各ホテルで競っています。紅茶も、1種類ではなく、2時間や1時間半のうちで、何種類でも飲めるのが普通。スコーンだけなら、日比谷のペニンシュラホテルのが一番美味しかったと思い出していました。
味はもちろん、夕暮れの景色が良いのは、汐留のコンラッドホテル。帝国ホテルのアクアでは、窓側確定プランにすると日比谷公園の緑が見えます。ホテルではないですが、ブルガリ銀座バーも充実度が高かったです。溜池山王のインターコンチネンタルホテルの中国料理「花梨」のアフタヌーンティーもちょっと中華な感じが珍しくて、楽しかったです。
東京のアフタヌーンティーがロンドンと最も違うのは、ほとんどが女性客で、特別な日というよりは、午後のゆったりした時間を親しい方と楽しみに来ている方が多い気がします。
帰ったら、また友人とアフタヌーンティーの約束をしたいと思いました。
ロンドンの後はミラノに移動したので、そちらも読んでくださると嬉しいです。
(ミラノ編に続く)