今週末は本日月曜日が祝日となる3連休です。最近月曜日の祝日が多いと思って数えてみると、9月からもう4回目です。
祝日が増える事は、会社員にとっては悪いことではありません。
でも、もっと良いのは、国民の祝日を減らして有給休暇が自由に取れる環境整備をすることです。
そうわかっていても、祝日を減らすことには多くの国民は反対だと思います。祝日という「既得権益」を手放したくないからです。
その結果、未だにみんなで一斉に休んで行楽地に出かけ、どこも渋滞で大混雑。一緒に休むと、せっかくの休日を100%満喫することができません。
既得権益にしがみついて、結局損をしているのです。
これとよく似ているのが、ふるさと納税です。
他の自治体に寄付をすることで、減税メリットがあり、実質的にほとんどただで寄付した自治体からの返礼品がもらえるという仕組みです。
元々は自分が応援したい自治体に寄付するという趣旨で作られたものですが、今や単なる返礼品狙いでふるさと納税をする人がほとんどです。
その集金コストと返礼品にかかる負担を考えれば、税金の無駄遣いである事は明らかです。
しかし、ふるさと納税の返礼品という「既得権益」を受けている人は、ふるさと納税の廃止には反対でしょう。日本経済全体のマクロのマイナスより、自分のミクロのプラスしか考えないのです。
今回の衆議院選挙でもふるさと納税の廃止を訴える政党はありませんでした。「103万円の壁」の議論はしても、ふるさと納税見直しの議論が出ないのは不思議です。
日本の労働生産性の向上や、税金の効率的な使い方に必要なのは、まず「非効率」や「無駄遣い」を止めることです。
誰もが「既得権益」を手放したくないのは理解できますが、結局回りまわって自分に返ってくるブーメランになることは忘れてはいけません。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年11月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。