黒坂岳央です。
メルカリで売買を巡って詐欺被害を訴える投稿が瞬く間に拡散されて炎上。悪手だったのは、事務局ではなく「SNS担当」から販売利益を補償対応をしてしまったことだろう。
これにより「騒ぎが大きくなるまで消費者は泣き寝入り」「メルカリでは不正したもの勝ち」とさらに炎上は拡大する自体へと発展。次々と過去に泣き寝入りしたユーザーの投稿が続いた。
詐欺の被害に合わない方法はあるのだろうか?
性善説の限界か?
中には農家が収穫したフルーツを出品するケースもあるが、メルカリの取引の多くは個人間で行われる。取引の鍵は出品する商品の写真と説明で、購入者に認識の齟齬を与えないようにすることでスムーズな取引が成立する「性善説」前提の仕組みだ。
しかし、今回炎上しているケースのように購入者側に明確な詐欺の意図がある場合、このモデルが完全に崩れることになってしまう。現状はどちらかが根負けするまでやり取りを続け、時には詐欺を受けた側が泣き寝入りすることもある。だが、メルカリは手数料を確実に受け取るのに、その手数料利益をトラブル対応に充当せず、この対応に疑問が投げかけられているのだろう。
取引における性善説が崩れた時、頼らざるを得ないプラットフォーム側の対応があてにならないとなればユーザー離れがでてしまうのではないだろうか?
詐欺被害を防止する3つの対策
騙されたユーザーが泣き寝入りで、詐欺したもの勝ちとなるのは問題だ。詐欺被害を防止する方法はないのだろうか?筆者は門外漢のビジネスマンだが、個人的に対応策を考えてみた。
1つ目は購入者を選別できるシステムである。たとえば「悪い評価が10%以上の人はお断り、良い評価が50個以上のみの人だけ買える」といったものだ。安価な商品で、詐欺が起こりそうにないものは通常通り買えるようにしておき、たとえばプレミアムのつくアクセサリーやスマホなど転売に悪用されそうな商品だけ購入者を厳しく選別できるようにする。これである程度、詐欺を防止できるのではないだろうか。
「だがその気になれば詐欺師は小さな取引で信用を貯めて、最後に詐欺を働くではないか?」という反論もありそうだが、取引を重ねるにも手間がかかる。悪質な詐欺師ほど極めて合理的にビジネスライクに行動するので、彼らは手間がかかることはしないのだ。
2つ目は動画撮影をする。商品受け取り時の箱の開封段階から動画撮影を行い、届いた商品に問題がないか?という証拠を記録する。逆に発送時に商品梱包から発送完了まで動画を撮る。正直、そこまで手間を取られてしまうなら使わない人は多くなりそうだが、トラブル時は取引相手と1対1でやり取りする上で動画は極めて強力な証拠になるだろう。GoProをつけて撮影しながら一連の作業をすれば良いのではないだろうか。
3つ目は保険をつける。トラブル時にメルカリが利益補償をする保険をつけるようにすれば、高額商品や転売されやすい商品の取引の安心材料になるだろう。理想的には基本サービスとして付帯が望ましいが、現状それがうまくワークしていないなら付加サービスとして提供してしまうのだ。仮に販売者と購入者が結託して保険金詐欺を行おうとも、メルカリ側には保険の利用履歴が見えているのだから対策することはできるはずだ。
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メルカリの取引が非常にカジュアルになっている現代だからこそ、このようなトラブルはどうしても数が多くなってくる。社会的に広く認知されている今、ユーザーに安心して使ってもらえるサービス提供ができるようにしてもらいたいと願う。
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