重箱の隅をつついてチャンスを逃す「頭の良い人」たち

世の中には頭の良い人がいます。情報収集に優れていて、物事の判断を合理的に行うことが出来る人たちです。

しかし、残念なことにそのような「頭の良い人たち」は投資では芳しい成果を上げることができないことが多いのです。

今回もそのような人たちの前で都心中古ワンルームマンションの投資のメリットを説明しました。中古ワンルームマンションは賃貸利回りは4%程度で、借入すれば金利の支払いもあり、決して大きく儲かる投資ではありません。しかし、不動産投資の中では堅実にリターンが狙える投資です。

しかし、案の定説明に対して様々なネガティブな批判が出てきました。

金利がこれから上昇する。空室リスクや退去時の現状回復費用がかかる。35年のローンを組んで返済が終わっても遅すぎる。日本はこれから衰退する。

否定的なコメントだらけです。

これは数年前も同じでした。東京オリンピックで不動産価格は暴落すると断言する「不動産の専門家」までいましたが、その時に投資をしなかった人たちは結局チャンスを逃してしまったのです。

投資ですから絶対に儲かると断言することはできません。リスクがゼロになれば安心かもしれませんが、リターンもゼロになります。そのことが頭の良い人たちには理解できないようです。

まさに重箱の隅をつついて、チャンスを逃してしまう残念な人たちです。

頭が悪いとは言いませんが、人の言うことを斜に構えることなく素直に受け入れる人は、話を聞いて不動産投資をさらりと始めたりします。男性よりも女性の方が踏ん切りの良い人が多いようです。

そんな人たちがこの数年で大きな成果を出しているのです。

不動産が収益を生み出すようになれば、自分が稼がなくても収入が得られるようになります。好きな仕事だけをやって、後は友達とご飯を食べたりして自由に生きる。年齢を重ねたらそんなライフスタイルにしたいものです。投資に対するスタンスを見ていると、頭が良すぎるのも良いこととは限らないのです。

「頭の良い人」はチャンスを逃す「頭の悪い人」。そんなことを今年の年末にまた感じてしまいました。

Midnight Studio/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年12月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。