2024年夏以降、「令和のコメ騒動」と呼ばれるコメの品薄状態が発生し、米価が急騰しました。2024年のコメ生産量は前年比18万トン増の679万トンと報告され、需給バランス上は供給が需要を上回るはずでしたが、流通現場ではコメの争奪戦が続き、価格高騰が収まりませんでした。
国民の主食=お米 が買えないなんて!自民党の減反政策せいです😓もうすぐ新米が出るから〜って政府は言うけど、今お米が買えなくて困ってる人がたくさん居るのに💢こういう時こそ備蓄米を放出すべきでは?もっと日本の農業と農家を大事にしましょうよ!#米が買えない#自民党#備蓄米#日本共産党 pic.twitter.com/LIje1ckXAx
— 沢田あゆみ新宿区議会議員(日本共産党) (@sawadaayumijcps) August 30, 2024
2024年8月、坂本哲志農水相(当時)は「新米が出回る9月頃には状況が解消する」との見通しを示し、備蓄米の放出に否定的でした。この背景には、事実上の減反政策で米価を維持したい農水省の思惑がありました。
汚染米事件をきっかけに制定された「米トレーサビリティ法」で売買記録が残るから、転売ヤーがコメを押さえているなら農水省は知っているはず。
農水省の発表はフェイクニュース。このように官僚がウソ情報で政治を動かすのがディープステート。
勉強になります。#正義のミカタ pic.twitter.com/z0zq8Is3oP
— さとし (@sxmat6174) February 15, 2025
しかし新米流通後も価格高騰が続いたため、政府の予測は外れました。特にJAなどの集荷業者の集荷量が前年比で20.6万トン減少するなど、流通の目詰まりが顕著でした。この状況を受け、政府は備蓄米の放出に踏み切る方針を決定しました。
備蓄米放出へ準備、流通不足で初 政府、買い戻し条件に売り出し
→去年の夏から要望してきたことだ。最初に要望した時は批判も受けた。しかし、遅きに失しているが、やらないよりはいい。 https://t.co/IlMQsi3GN7— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) January 24, 2025
2025年1月24日、江藤拓農林水産大臣が備蓄米の放出ルール見直しを表明。従来は大凶作や災害時のみに限定されていた放出条件を、流通に支障が生じる場合にも適用可能とする方針を打ち出しました。
トランプとか外交とか華やかな話題の裏で、農水省は大変な状況なんやね…
🌾備蓄米の在り方を方針転換へ
・米の流通が滞った場合、備蓄米放出
・ただし買い戻しが条件🌾経緯
・米の収穫量は大幅に増えた
・でも集荷量が大幅に減った
・これは健全な状況ではない
・米の流通量が減り価格が上がると、… https://t.co/zcHm7sZamO pic.twitter.com/7JpyY9RdsE— Chum(ちゃむ) 🍫🦖 (@ca970008f4) January 25, 2025
農林水産省の審議会がこの見直し案を了承。2月7日には江藤大臣が「できるだけ早く実施する」と発言し、2月14日には最大21万トン(茶わん約32億杯分)の放出を決定しました。放出対象はJA全農などの集荷業者で、最大21万トンの備蓄米を入札形式で売り渡します。
備蓄米放出は21万トンの方針 これって多いのか?少なくて焼け石に水なのか?わからない…https://t.co/EyMzDEEIDw
— 🐸にゃお 🥦 (@niziirowan) February 13, 2025
放出されるのは主に2024年産米と2023年産米です。これは一時的な措置であり、1年以内に同量を買い戻す条件が付されています。これにより、米価の過度な下落を防ぎつつ、流通の円滑化を図るねらいです。
来月半ばに備蓄米放出というタイミングに、農水省らしい深謀を私は見る。ふだんコメを扱わない転売ヤーが買い占めていたら、転売するタイミングは4月がリミットになる。5月以降になったら保冷庫ないとコメに虫がわく。
一儲け考えて買い占めた連中は、そんなこと知らないと思うのね。 https://t.co/9AuxQq4s0o— 有坪民雄 (@asahi_yama1) February 15, 2025
専門家の間では、放出決定のアナウンス効果により、既に米価が下がる可能性があるとの見方があります。ただし、乱高下リスクも懸念されています。
「あるだけ欲しい」 転売目的で中国人たちが農家へ買い付け
中国人&異業種参入でコメ高騰か
↓
IT関係や鉄クズ業者までコメ買い付け
あるだけ買い占め高くなるまで売り渋る
↓
これがコメ価格高騰の現実だった pic.twitter.com/1sJi5LrQ4f— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@GTT214) February 16, 2025
生産量が増えたにも関わらず集荷量が減少している背景には、一部の転売ヤーが高値を期待して在庫を抱えている可能性が指摘されています。農水省は小規模事業者への調査を強化し、流通の透明性を高める方針です。
新米は海外、古米は国内。しかも、渋々嫌々やるという棄民ぶり。
農相、備蓄米の早期放出を表明 早ければ来週にも数量や価格公表(共同通信)https://t.co/ctOOvp9ff3
— 島倉大輔 (@mercuryconsul) February 7, 2025
農水省は、2027年度からのコメ政策見直しも公表しており、長期的には生産抑制策の見直しや流通経路の多様化を進めるとしています。しかし、短期的な米価安定には、備蓄米放出の効果が鍵となります。2025年夏に再びコメ不足が起きる可能性も指摘されており、抜本的な対策が求められています。