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はじめに
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2月22日、23日に行った合同世論調査の結果は衝撃的であると同時に、そうなって当然とも思えるものだった。
支持政党を問うと30代では国民民主が15.9%、れいわ新選組が14.4%で、自民党は11.2%と現役若手世代からの支持を大きく失っていた。もはや自民党は現実的な政策を掲げる政党とは位置付けられず、税負担議論ひとつとっても圧政を強いる政党と受け止められている。
れいわ新選組で注目したいのは、社会の中で割りを食っていると自認している層が支持者になる点だけでなく、支持層の都市から地方への拡大だ。この傾向は自民党の動向と関係なく2019年から始まっていた。現政権が政策を転換してもれいわ新選組支持層を根幹から切り崩せず、支持層を毛嫌いしたり小馬鹿にしても状況を悪化させるだけだろう。
当記事は、弱者論だけでは説明しきれない支持層について論考する。キーワードは「マイルドヤンキー層の崩壊」だ。
れいわ新選組の支持率伸長
この調査で全年代の支持率を見ると、前回調査(1月18日、19日実施)と比較して国民民主が2.6ポイント増加して9.8%で野党トップの支持率となった。れいわ新選組は同1.7ポイント増の5.2%となり、結党してから最も高い値を記録した。
世代別の石破内閣支持率を見てみよう。18歳、19歳と20代で「支持する」が22.3%、「支持しない」が68.0%。30代は「支持する」が20.2%、「支持しない」が75.2%だった。以後、世代が上がると「支持する」が増え、70歳以上で「支持する」が63.6%に達している。
世代別支持率から、石破首相が現役若手世代に嫌われたため自民党の支持率が大きく下落したのがわかる。逆に国民民主は政策議論に加わり、政権に対して具体的に減税を要求したため支持を集めている。では政策議論に加われないままだった、れいわ新選組はどうだろうか。
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以降、
・れいわ新選組の地方への浸透
・地方の疲弊と変化と絶望
続きはnoteにて。
編集部より:この記事は加藤文宏氏のnote 2025年2月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は加藤文宏氏のnoteをご覧ください。