名古屋空中散歩。

3月23日 名古屋の街をぶらぶら歩いていました。

夕方から用事があったんですが、日中は時間が空いています。さて、どこに行こうかと考えた結果、名古屋を一望できるあの場所へ行こうと思いつきました。

その場所はミッドランドスクエアタワー。このビルは名古屋駅の真向かいにあって、オフィスや飲食店、映画館などが入っています。その46階にスカイプロムナードと呼ばれる展望台があるのです。

エレベーターで41階または42階に上がったあと、1000円の入場料を払ってエスカレーターでさらに上へ。エスカレーターはなんだか宇宙に向かって登っているような印象。ワクワクしてきますね。

46階に登り現れたのはビルの頂上に造られた空中回廊。ビルをぐるりと1周しながら徐々に下っていくようにつくられています。

それでは名古屋の街をご案内しましょう。こちらは名古屋駅から見て南側、金山方面です。もっと向こうの方には熱田神宮もあるのですが、今日はかすんでいて見えないのが残念です。目の前のちょっとひねったような形状の建物は名古屋モード学園。ファッション系の専門学校です。右手にはJR、名鉄、近鉄の線路がああって名古屋駅が極めて大きなターミナルだということが見てわかります。

JRと名鉄は上方向、近鉄は右手に枝分かれしますがその枝分かれした部分にあるビルの周辺は笹島地区。かつては貨物ターミナルがありましたが廃止後は愛知大学やZEPP NAGOYAのほかホテルやオフィスも多く進出している地区です。

カメラをズームにすると走ってくる鉄道の姿もよく見えます。ちょうどアーバンライナーが名古屋に到着して地下に入ろうとする姿を見ることができました。

ビルの足元の方に目を移すと名鉄百貨店や名鉄グランドホテル、近鉄百貨店の姿が見えます。リニア新幹線の名古屋開業に向けての再開発に伴い、これらの施設はいずれも2026年春に閉館、解体されることが決まっています。

名鉄の各施設については解体後高層ビルに生まれ変わる予定ですが、近鉄百貨店については名古屋から撤退するそうです。スカイプロムナードからは生まれ変わる名古屋駅周辺の姿を日々見ることができます。

ここにあります、MIRAI TOWER!
上の写真と見比べてみましょう。

今度は東方向を見ることにします。こちらは伏見、栄といった名古屋市の中心エリアになっていて古くから発展していた地域です。

中央の工事中の高層ビルは2026年夏開業予定のザ・ランドマーク名古屋栄。ホテルやオフィス、映画館、商業施設の入る複合ビルとなります。栄地区は買い物客を名古屋駅周辺の地区に奪われ元気を失っていましたが、近年はその横に見える中日ビルの建て替えがされるなど巻き返しを図っています。中部電力MIRAI TOWER(テレビ塔)周辺もファッショナブルな店舗が入居するエリアに生まれ変わって洗練された町に変わってきていますね。

そのMIRAI TOWERなんですが、色が地味なのが災いして景色に同化してしまってここからは判別しにくいです。上の写真では左手隅に写っていますがわかりますか?

こちらは北方向です。まず目に飛び込んでくるのがおなじみ名古屋城。近くに行くとあまり意識しないのですが、こうやって上から見ると城の周りを緑が覆いつくしているのがわかります。城の南、写真の中央右手に並ぶのが裁判所や県警本部、県庁など司法、行政の中核をなす建物群です。

城の裏側に建設中なのが愛知県体育館を建て替えて2025年夏に完成するIGアリーナ。日本最大級のアリーナになる予定で、8月にはAIさんがライブをすることが決まっています。

上の写真の左上にある高層マンションはザ・シーン城北。北区周辺はほかに大きな建物がないのでひときわ目立ちます。その裏手には名古屋でもっとも大きな川、庄内川が流れ、小牧方面を望むことができます。

最後に西方面。こちらは目の前に大きなビルが複数存在します。円筒状の2つの建物が特徴のこちらは名古屋駅。名古屋セントラルタワーズ、通称タワーズと呼ばれています。今年で開業25周年を迎える名古屋のシンボル的存在です。低層の部分には名古屋高島屋などの商業施設、向かって右手のタワーにはオフィス、左手のタワーにはホテルマリオットアソシアホテルがあります。

かつてはこのビルの50階にも展望台があったと記憶しているのですが、今は高島屋のラウンジに変わっています。

少し北の方に目を向けるとタワーズやミッドランドスクエアよりは低いものの存在感のあるビルが目に入ります。こちらは大名古屋ビルヂング。5年ほど前に建て替えられた比較的新しいビルです。

ビルヂングといえば三菱地所が全国で建てたビルに冠した名称。東京など多くの町でビルが建て替わる際に現代風に名称を変更(例:丸の内ビルヂング→丸の内ビルディング)していますが、名古屋ではちょっと古めかしいこの名称が広く知られて愛着を持たれており、あえてこの名を残しています。

ビルヂングもそうなんですが、「大名古屋」も他にはないネーミングですよね。

さて、回廊を巡ってぐるっとビルを一周すると44階まで下りることになります。こちらのフロアではソファやベンチ、テーブルが用意されていてよりゆったりと名古屋の景色を眺めることができます。

空中回廊は格好のデートコース。
わたしは独りだけど。

ソファでゆったり。
優雅な気分で階上から名古屋観光を。

スカイプロムナードから眺める名古屋観光。いかがだったでしょうか。

実はわたしも初めて登ってみたのですが、新鮮な気持ちで故郷の町を眺めることができました。空気の澄んだ冬の日には木曽御岳山や滋賀の伊吹山まで望むことができるそうです。名古屋を訪れた際はちょっと寄り道して空中回廊を散歩してみてはいかがでしょうか?


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年3月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。

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