赤沢亮正経済再生担当大臣は、トランプ米政権との関税交渉のため、4月以降7度にわたり訪米してきました。しかし、記者会見では交渉の不透明さをにじませましたが、「羽田を飛び立つ時点で交渉日程が未定なことが多かった」と明かし、渡米は一方的な「押しかけ」だったことが明らかとなり、関係者の間では絶望的な空気が流れました。
【ピストン赤沢】赤沢大臣さん、国民の血税を使った度重なるトランプ関税交渉名目の渡米は、相手との調整は全く関係無しの一方的な「押しかけ」だったことを大暴露してしまう。
— Poppin Coco (@PoppinCoco) July 1, 2025
ピストン赤沢さん。約束もなく「おしかけ」で渡米していたことが判明。いい策も持たずアポなしでおしかけてどうにかなると思ったの?アホなの?pic.twitter.com/WFk3vp1bni
— ひで2022真実を追求 (@hide_Q_) July 2, 2025
6月末の7回目の訪米では、目標としていたベッセント財務長官との会談が実現せず、代わりにラトニック商務長官とは1時間の面談と2回の電話会談を行いましたが、トランプ政権との合意の目途は立っていません。
トランプ氏「日本との合意疑わしい」 関税30〜35%に引き上げ示唆https://t.co/mQAo1FeSQy
――赤沢大臣がWDCで待ちぼうけを食わされるなるなど、閣僚協議では埒が開かない。しかも今の日米首脳の間では、安倍首相のころと異なりホットラインが機能不全。この組み合わせも国難です。Think!欄にひと言。 pic.twitter.com/oBsoHM39aU— 滝田洋一(Yoichi TAKITA) (@takitanufs) July 1, 2025
トランプ政権にほとんど相手にされていない赤沢大臣は、交渉の手応えがまったくつかめない状況を「五里霧中」と表現しました。日米間の関税交渉は、打開の糸口が見えないままです。
【新着記事】岡本 裕明: 日米関税交渉が不調になったらどうなるか?:相手にしてもらえない赤沢大臣 https://t.co/47Pkv0Xy0q #アゴラ
— アゴラ (@agora_japan) July 1, 2025
トランプ大統領は、日本の自動車に30%から35%の高関税をかける考えをはっきり示しており、日本の自動車産業にとっては非常に厳しい状況です。
赤沢大臣は「農業を犠牲にするような交渉はしない」と強調し、日本のコメ政策へのトランプ氏の不満にも「生産者の安心できる環境づくりが政府の責務」と述べましたが、9日に期限を迎える「相互関税の猶予期間」により自動車への関税の回避は難しくなってきました。
赤沢経済再生相「農業を犠牲にする交渉しない」日米関税交渉めぐり強調 トランプ大統領が日本の米輸入に“不満”表明も #FNNプライムオンライン https://t.co/y6HthGQ8et
— FNNプライムオンライン (@FNN_News) July 1, 2025
「120倍も米輸入!」って、それ1万トン。日本のコメ消費700万トンの0.14%。
「700%関税は嘘!」って言っても、200%以上はしっかり取ってる。
それでアメリカに日本は開放的ですと反論するの、さすがに通用しないでしょ。 https://t.co/dA7PoXjnwh— もっち@トレーダー兼CFP®認定者 (@motchifp) July 2, 2025
すでに日本車の北米向け輸出価格が過去最大の下落となり、企業は関税の負担を価格に転嫁せず、自ら吸収しています。そのため利益率が大きく悪化しています。自動車産業は日本の輸出を支える重要な柱であり、収益構造が崩れれば日本の産業基盤そのものが揺らぎかねません。
日本車の北米向け輸出価格が過去最大の下落幅を記録。関税負担を価格に転嫁せず企業が吸収しており利益率は大幅に悪化する。自動車産業は日本の輸出を支える要で収益構造が崩れれば日本の産業基盤そのものが揺らぐ。短期的なシェア維持の裏で、国全体の競争力喪失という深刻なリスクが進行している。 pic.twitter.com/wRP0OjRcbk
— 朝倉智也(Tomoya Asakura) (@tomoyaasakura) June 26, 2025
しかし、トランプ大統領が関税をかけると言いだして、関税を払うのはアメリカ人だ、バーカ、バーカ、と言ってきた自称経済通は間違いでしたね。涙を飲んで関税を払うのは、その分を値引きして輸出する側の企業でした。
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) July 2, 2025
石破茂首相は、アメリカが求める対日貿易赤字の削減に応じる形で、日米の関税交渉でアメリカ車の輸入拡大を議論する考えを示しました。しかし、その実現手段については不透明です。まさか政府が税金を使って米国産の車を買うつもりなのでしょうか。
石破茂首相は、米政権が求める対日貿易赤字を削減するため、日米関税交渉で米国車の輸入拡大を議論する考えを示した。 https://t.co/sNMYmixDdl
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) July 2, 2025
トランプ政権も、早く結果を出さなければならないという焦りを感じているようです。交渉は日本だけでなく18カ国とも同時に進んでおり、どこも決着がついていません。しかしその中で、日本が最も圧力に弱く、赤沢大臣は足元を見られており、とても妥協点を探れるような交渉状況ではありません。
交渉に強い不満というよりも、結果を出さなければいけないことを焦っているのだろう。同時に進んでいる18ヶ国と言われる国とも決着がついていない。問題は日本だけではないのだが、日本が一番圧に弱いと見ているのだろう。 #NewsPicks https://t.co/UcUfIPXmyD
— Kazuto Suzuki (@KS_1013) July 2, 2025
赤沢大臣は「日米双方の利益となる合意を目指す」との姿勢を示しましたが、次回の協議日程はまだ決まっておらず、7月9日の関税猶予期限が迫る中、交渉は依然として困難な状況にあります。
コメの輸入自由化は無茶な要求ではない。それだけで35%の(全品目の)報復関税をベースラインの10%にするなら寛大な要求だ。
そういう取引の材料なしで、7回も渡米して「お願い」してもしょうがない。 https://t.co/qGO7HnCakL— 池田信夫 (@ikedanob) July 2, 2025

石破首相と赤沢経済再生相 首相官邸HPより