トランプ氏の名前がエプスタイン文書に:批判回避でオバマ氏を国家反逆罪で告発

米富豪ジェフリー・エプスタイン氏の事件に関連する文書に、トランプ大統領の名前が複数回記載されていたことがWSJによって明らかになりました。

司法省のボンディ長官は5月、この事実をトランプ氏に伝えていたとされています。文書には他にも著名人の名前が含まれていますが、記載だけでは違法行為とは結びつかないとされています。

トランプ大統領 ホワイトハウスHPより

ホワイトハウスのチャン広報部長は、「大統領がエプスタイン氏との関係を断ったのは事実であり、今回の報道は民主党やリベラル系メディアが作り上げたフェイクニュースにすぎない」と述べ、報道内容を否定しました。

トランプ大統領は1990年代から2000年代にかけてエプスタイン氏と交友関係にあり、写真や映像も残っていますが、後に関係を断ったと主張しています。

そのWSJは17日にも、トランプ氏が2003年にエプスタイン氏に送ったとされる誕生日メッセージの内容を報じており、トランプ大統領は名誉を傷つけられたとして、同紙を訴えています。

また、トランプ大統領はオバマ元大統領が2016年大統領選のロシア疑惑を捏造したとして、「国家反逆罪」での捜査を司法省に要求しています。

21日にはオバマ元大統領のフェイク動画をTikTokから拡散したことで批判を受けています。

トランプ大統領が拡散させたフェイク動画より

こうした一連の行動は、トランプ大統領自身とエプスタイン氏との関係が再び注目を集めている中で、関心をそらす目的ではないかとの見方が出ています。さらに、トランプ大統領がSNSで「透明性」を訴える一方で、一部の支持者を突き放す発言もしており、支持層との関係に亀裂が生じつつあります。

トランプ大統領がスキャンダルを隠そうとするあからさまな態度は、かえって世間の不信感を強めています。