考えれば考えるほど年内解散な気がしてくるのですが…

自民党の新しい総裁として、高市早苗さんが誕生しました。

日本初の女性総理を目前に、多くの国民の注目が集まっています。

正直に言えば、私は予想を外すことが多いタイプですが(笑)、それでも一夜明けて冷静に情勢を眺めてみると、「年内解散」の可能性がじわじわと高まってきているように思えてなりません。

高市早苗氏インスタグラムより

厳しい船出、石破政権以上の難局

高市さんは人気も高く、改革への意欲も強いリーダーです。
ただ、現実的には衆参いずれも過半数割れという極めて厳しい政権運営を迫られます。

石破政権のときよりも、国会での与党の発言力は弱く、法案一つ通すにも一苦労。
しかも、自民党単独では安定多数に届かず、公明党との連立を解消することはまずあり得ません。

公明党との関係、そして野党との妥協

公明党の協力を得るためには、安全保障や憲法改正、外国人政策などの分野で、一定の妥協が避けられません。
さらには、国会が「少数与党」状態にある以上、維新や国民民主党の意見も聞き入れざるを得ない状況です。

結果として、政策の多くは「高市カラー」を出しきれず、支持者が期待したような“強い改革”が次第に薄まっていく――そんなリスクが見えてきます。

突破口は「解散総選挙」

では、この膠着を打開する手段はあるのか。
私は、やはり「解散総選挙」こそが最大のカードだと見ています。

衆議院で過半数を奪還し、民意を改めて得ることができれば、高市総理の求心力は一気に高まります。
公明党や野党への過度な配慮を減らし、政策の主導権を握ることができる。

参議院での過半数割れは残るものの、衆議院で内閣不信任案を封じられるという意味で、政治的安定には大きな意味を持ちます。

解散で勝てば「救世主」に

仮にこの年内解散で自民党が議席を回復させれば、高市総理は“救世主”として一躍、不動の地位を確立するでしょう。
そのまま長期政権の道筋も見えてきます。

逆に、解散せずに妥協を重ねるだけでは、政権支持は早晩、失速しかねません。

となれば――解散しない理由は、もはや乏しい。

女性中心の“話題性内閣”に?

高市政権の発足時には、閣僚人事にも注目です。
年内解散を見据え、有権者の目を引くような女性閣僚を多数登用し、ニュースバリューを最大化する。
そうした“話題づくり”を通じて選挙モードを高めていく戦略も、十分にあり得ると思います。

いよいよ、臨戦態勢へ

政治の季節が、再びやってきました。

高市新総裁の下、永田町はすでに臨戦態勢に突入しています。

私たちもまた、それぞれの立場で「次の選挙」を見据え、全力で備えなければなりません。

変化の時代、政治がどう動くのか。年末にかけて、目が離せない展開になりそうです。


編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2025年10月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。