秋田県の鈴木知事、自衛隊派遣の検討を要望へ 相次ぐクマ被害受けて
秋田県の鈴木健太知事は26日、県内で相次ぐクマの人身被害を受け、防衛省に自衛隊派遣の検討を要望する考えを明らかにした。自身のインスタグラムで「状況はもはや県と市町村のみで対応できる範囲を超えており、現場の疲弊も限界を迎えつつある」と強調。近く防衛省を訪問する方向で調整
なんでもかんでも自衛隊って思考停止でしょう。
自衛隊はドラえもんじゃないんだから。
別個に組織を作るべきです。
そもそも自衛隊は国防のための組織で災害派遣はメインではない。しかもただでさえ充足率がたりないのに、多く災害派遣にかりだされて、訓練どころではない。
ところが芋ほり代議士や地方政治家がやたらと自衛隊を派遣させたがる。それは彼らが自衛隊派遣になったのは自分の手柄だと吹聴するためです。ですから必要以上の派遣規模を要求することも多い。自衛隊の現場は疲弊しています。
だから本来任務の国防がお留守になっている。まえからそのような提案をしております。
石破さんが提案していた防災庁構想でこのような実働部隊をもって、災害派遣は一義的にこの部隊が担当する。それで間に合わなければ自衛隊を派遣するとした方がいい。
陸自から3万人ぐらい割愛して、総務省あたりに部隊を立ち上げる。
基本的に中年以上の自衛官、あるいは任期制自衛官の再就職先にもなります。また爾後は独自に採用を行っていい。
自衛隊の予算はそのままで残った部隊に予算を分配できるので近代化が可能となります。
人員がスカスカで博物館レベルの装備の部隊が多数いるよりも少数精鋭の方いいでしょう。
ぶっちゃけた話、中国やロシアや北朝鮮よりクマの方が現実的な脅威です。実際に国民が死傷し、農作物が荒らされる被害が無視できないレベルです。国はこの事態を軽く見てきました。
単なる「趣味の会」に過ぎない猟友会にこれまで頼ってきたのも行政の怠慢です。
国と行政とも当事者としての意識と危機管理能力がなかった。
自衛隊がやるにしても害獣駆除を普通科ましてその他兵科に丸投げして、そのまま簡単にできわけではない。そして戦うのは山中だけではなく、住宅街なども含まれるので跳弾対策も必要です。
更に法的な根拠が必要です。それには害獣に対する銃器使用の許可だけでなく、住民の統制をどうするのか(自衛隊がやるのか警察や、自治体が行うのか)、自衛隊が住民に「命令」できるのか。クマを殺すな、とアタオカな行動をとる「市民」をどのように排除するのか。また跳弾や誤射による物や人間に対する被害が生じた場合の責任と補償をどうするのか、隊員が死傷した場合の補償も問題です。
これは新規に民間防衛部隊を立ち上げても同じです。
更に申せば引き金を引くのは最後の仕事であり、それ以前に索敵や追い込みなどが重要です。これは猟師に指導を仰ぐべきですが、その他ドローンやUGVも投入して省力化と人的被害を極小化することも検討すべきです。ドローンやUGVに武装させるのも手でしょう。そのような運用の経験やノウハウは自衛隊にもフィードバックして利用できます。無論負傷に備えてメディックも必要です。
これらの職種や狙撃兵を自衛隊から出向させて経験を積ませることもすべきだと思います。

防衛力変革推進本部会議に出席した小泉防衛相 防衛省HPより
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東洋経済オンラインに寄稿しました。
拡大する防衛費を防衛省・自衛隊が適切に使えていない可能性。陸上自衛隊による、銃の調達や取り扱いから垣間見える「知識不足」の疑い
https://toyokeizai.net/articles/-/911653
ソニーグループが「隠れた防衛関連企業」といわれる理由、実は同社製のある汎用品がミサイルやドローンなどに欠かせないパーツになっていた
https://toyokeizai.net/articles/-/907817
Japan In Depthに寄稿しました。
防衛省、新型18式防弾ベストの調達停止と改良の背景
https://japan-indepth.jp/?p=89057
海自P-1哨戒機、事実上の「調達中止」も?高騰コストと低稼働率の現実
https://japan-indepth.jp/?p=88936
来年度予算案における陸上自衛隊の第15師団と特殊作戦団の新設
https://japan-indepth.jp/?p=88956
2025年度陸自の戦力強化:装甲車両と小火器の最新調達リスト
https://japan-indepth.jp/?p=88960
失策を隠蔽し「大本営発表」繰り返す防衛省:自衛隊の予算を増やすべきか
https://japan-indepth.jp/?p=88343
虚偽報道問題から考える記者クラブの存在意義
https://japan-indepth.jp/?p=88339
失策を隠蔽し「大本営発表」繰り返す防衛省:自衛隊の予算を増やすべきか
https://japan-indepth.jp/?p=88343
P-1哨戒機の高コストと低稼働率:会計検査院報告が示す課題
https://japan-indepth.jp/?p=88306
会計検査院P-1報告書を読む その1
https://japan-indepth.jp/?p=88204
会計検査院P-1報告書を読む その2
https://japan-indepth.jp/?p=88215
会計検査院P-1報告書を読む その3
https://japan-indepth.jp/?p=88221
会計検査院P-1報告書を読む その4
https://japan-indepth.jp/?p=88227
P-1哨戒機失敗の本質
https://japan-indepth.jp/?p=88057
陸自に砲兵装備開発と運用能力はあるのか:19式装輪自走155mm榴弾砲は失敗作。
https://japan-indepth.jp/?p=88027
自衛隊のヒートマネジメントは遅れている
https://japan-indepth.jp/?p=87990
防衛大臣記者会見|令和7年06月13日(金)で質問しました。
https://www.youtube.com/watch?v=BX64YTsuBIU
12日の陸幕長、空幕長会見で質問しました。
6月12日陸幕長会見での質問。
https://www.youtube.com/watch?v=6yUSZHIIYls
空幕長会見2025年6月12日
https://www.youtube.com/watch?v=kNHiSikwqqs
Note に有料記事を掲載しました。
内張り装甲とスポールライナーの区別がつかなかった防衛省とJSF君
https://note.com/kiyotani/n/n5f35d980fc82
財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)
財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)
編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2025年10月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。








