この投稿の後も佐々木先生から名指しでご意見をいただいておりますので、返答をかねて下記を投稿いたします。
「ほとんどの開業医は赤字寸前で経営しているのに、公共の敵のように扱われるのは遺憾」
というご意見をいただいています。苦しい中でも患者さまや地域医療のために多くの開業医やクリニックの先生方が尽力して下さっていることは事実であり、感謝の気持ちでいっぱいです。
私の発信に拙い点があり、開業医やクリニックの皆さまを傷つけてしまったことを、改めてお詫び申し上げます。
一方で、一部の開業医・医療法人の中には、別途でMS法人(メディカルサービス法人)を設立して業務委託費という形で利益移転し、医療法人には禁じられている利益の配当を行う手法が横行している点は、かねてから指摘されているところです。
佐々木淳先生が理事長を務める医療法人社団悠翔会の令和5年の事業報告書を拝見しますと、確かに大きな利益は出されていない一方で、「メディカルインフォマティクス株式会社」というMS法人に約17億円もの業務委託費を支払っています。
こちらの「メディカルインフォマティクス株式会社」の代表取締役は、佐々木敦先生の実父である佐々木美樹氏です。
さらにこのメディカルインフォマティクス株式会社の100%株主は「Social Impact Solutions株式会社」という法人であり、その代表も同じく実父の佐々木美樹氏。
こちらの役員には佐々木淳先生ご自身も名を連ねています。
これは外形的にはMS法人に業務委託費という形で利益を還流させ、二つの法人を通じて利益を自分たちに配当しているように見えます。
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もちろんお尋ねをすれば
「業務実態がしっかりとある適正価格の業務委託だ」
とお答えになるのでしょうし、実態や実績もあるのだと思いますが、それにしても約17億円もの業務委託費が発生しているのは異例であり、複数の医療関係者からも疑問の声が上がっていることを承知しています。
繰り返しになりますが、厳しい経営状況の中でも日々奮闘している多くの開業医・クリニックの先生方には心より感謝をしています。
一方で、このような外形的には不透明で疑念の払拭できないMS法人を使ったスキームに、実質的に公的財源から報酬を得ている医師が関与することに対して、重い社会保険料を負担する国民から多くの疑問の声が上がっていることについては、合わせてお伝えをさせていただきたいと思います。
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編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2025年11月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。