立民・原口氏が岡田氏の誘導質疑を「俺が幹事長なら除名」とド正論の猛批判

立憲民主党の原口一博元総務相が、高市早苗首相による「台湾有事は存立危機事態になり得る」との国会答弁をめぐって、党内の対応に異例の苦言を呈した。与野党双方で波紋が広がる中、原口氏の発言は立民内部の「安全保障論争」への抑制を促すものとして注目されている。

  • 原口氏は1日の産経新聞インタビューで、高市首相の台湾有事発言を同じ立民の岡田克也氏が引き出した後、撤回を求めた党内の動きに不満を示した。「曖昧戦略を反故にした」と中国反発を招いた影響に触れ、「政争より国益を優先すべきだ」と述べた。

参照:「外交・安保の基本を外して政権は取れない」立民・原口一博氏 岡田氏の質問は「アウト」 産経新聞

  • 原口氏は「気に入らない総理でも外交では支えねばならない」と指摘。高市首相の発言を政争に利用したように映る党内対応を「最悪だ」と強く批判した。
  • 原口氏は18日付のXでも、高市首相の台湾有事に関する発言を一部切り取って橋下徹氏が議論している点について触れ、「本気でこうした主張をしたなら残念」と投稿し、過度な反応を戒めた。
  • 28日の衆院外務委員会でも原口氏は、日米同盟や中国政策に関する政府の姿勢をただす一方、同僚議員が高市首相から問題発言を引き出したことに疑問を呈し、立民の国会戦術そのものに批判を投げかけた。
  • 同委員会で茂木敏充外相は、岡田氏が高市首相に質問したことで「日本の曖昧戦略を変えるような事態になった」と述べた。これに対し原口氏は「批判を真摯に受け止める」と応じた。
  • 原口氏は自身の動画配信で、自身の質疑の際に受けた立民議員からヤジに「国益より政争を優先している」と憤り、立民についても「もう限界だ。外交や安全保障の基本を外して政権は取れない」と強い不満を示した。
  • 原口氏が一連の発言を通じて、立民内部の「揚げ足取り」的な外交・安全保障論争を戒める姿勢を示したことについて、「原口氏が久々に正論を述べた」「党内のくだらない論争に終止符を打つ契機になる」との期待も出ている。

原口氏は、政争を優先する姿勢が日本外交の足を引っ張ると警告し、党内に自省を促した。安全保障環境が厳しさを増す中、原口氏の「正論」が立民の議論を変える起点となるかが注目される。

原口一博氏Xより