世田谷区議会は12月5日、第4回定例会の最終日を迎えた。
ひえしまの会派(無所属・世田谷行革110番)と公明党会派は、羽田圭二副議長(立憲民主党)の不信任決議を提出。即日、本会議で採決が行われ、賛成多数で可決された。副議長の不信任決議の可決は、世田谷区議会では前代未聞。
羽田副議長は、決算特別委員会でわが会派の大庭正明議員が、保坂展人区長の自宅違法建築疑惑を追及する質疑に不快感を示し、立民会派の幹事長と共に自民や公明など各会派の役員らに接触。大庭議員の質問封じを画策したことが露見した。その後、本人に反省の姿勢が見られないことから、不信任決議に至った。

弁明する羽田副議長
羽田副議長と保坂区長は、新宿高校定時制時代の同級生で、同じ社民党所属の議員としても長年、行動を共にしてきた盟友関係にある。
保坂区長が、自身が窮地に立たされる質疑を避けたいがために依頼したのか、あるいは、羽田副議長が勝手に斟酌したのか不明だが、副議長の立場にある者の振る舞いとして完全に失格である。しかし、羽田副議長は議会の不信任を無視して、辞任を拒否。このまま居座る意向を示した。
ポストに執着する姿は見苦しい。言論封殺という自身の犯した行為を深く反省し、議会が突き付けた不信任の重みを真摯に受け止め、速やかに副議長を辞すべきである。世田谷区民は注視している。
羽田圭二副議長に対する不信任決議(全文)
本年5月19日の令和7年第2回世田谷区議会臨時会において副議長に選出された羽田圭二副議長は、就任時のあいさつで「議会が区民にとって開かれた議会、そして見える議会、このことがこの議会でも改めて問われていると思います。このこともしっかりと皆さんと一緒になって前進をさせていきたいと思っております。」と述べられた。
しかしながら羽田圭二副議長は、本年10月の決算特別委員会の期間中に所属会派の幹事長と共に我々の議員控室を訪れ、他会派の委員が区長に対する質疑を繰り返し行っていること、また翌週行われる補充質疑においても区長本人に対し、同様の質疑が再び繰り返されることについて懸念を示す態度を明確に示した。
複数の会派に対して同様な行動を起こしていることは、羽田圭二副議長自らも発言されており、このような一連の行為は、水面下で議員の質問権や発言権を制限、封殺するものであると断言せざるを得ない。「開かれた議会を皆さんと一緒に前進させる」との就任時の表明とは言行不一致の振る舞いであり、公平かつ中立な立場である副議長としてあるまじき行為である。
今般の羽田圭二副議長の不適切な言動は、自由闊達な議論を自負している世田谷区議会において信頼を失墜する悪影響を及ぼしており、副議長の任に相応しくないことは明らかであるため、ここに、羽田圭二副議長の不信任を決議する。
令和7年12月5日






