デルシー・ロドリゲス副大統領がマドゥロ氏の居場所を密告した
米軍特殊部隊がマドゥロ大統領と夫人のシリア・フローレス氏を比較的容易に捕獲できたのは、デルシー・ロドリゲス副大統領が彼らの居場所を事前に米国側に密告したからだという。それを報じたのはスペイン紙「エル・デバテ(El Debate)」だ。それによると、イスラエル出身のベネズエラ人マルティン・ロディル氏がそれを明らかにしたという。同氏は長年諜報と麻薬組織に就いての情報を米国に提供して犯罪者の捕獲を仕事にしている人物だという。
それを裏付けるかのように、僅か20分程度の追跡でマドゥロ氏と夫人を捕獲している。しかし、その前に米軍は彼らを護衛していたキューバの軍人32名を死亡させたことが明らかになっている。それはキューバ紙「グランマ(Granma)」でも明らかにしたとマリオ・ペントン氏のYouTubeで報じた。
ベネズエラの諜報活動はキューバ軍によってコントロールされている。これはチャベス前大統領の時代から継続されて来たことだ。しかもマドゥロ氏は自国の軍人による護衛を全く信頼しておらず、護衛はキューバの軍人を望んでいた。だから、今回の彼らの捕獲で武力衝突があったのは当然である。ねお、米軍は2人の負傷者だけに留まったことも明らかになっている。
マドゥロ氏は自国の麻薬組織によって暗殺されることを恐れた
マドゥロ氏は自国の軍人による麻薬組織カルテル・デ・ロス・ソレス(Cartel de los Soles)によって殺害されるのを恐れていたという。もともとマドゥロ氏は軍人出身ではない。だから軍部への影響力はない。軍部を掌握しているのはNo.2のディオスダト・カベーリョ氏だ。彼が実質この麻薬組織のリーダーだ。しかもマドゥロ氏とカベーリョ氏の中は当初から良くない。なぜなら、チャベス氏の死亡の後、政権を引き継ぐのはチャベス氏が信頼を寄せていた軍人のカベーリョ氏であった。ところが、マドゥロ氏の夫人シリア・フローレス氏がチャベス氏を上手く説得してマドゥロ氏が引き継ぐようにさせた。だから、カベーリョ氏はマドゥロ氏に恨みがあるのである。
トランプ大統領にとって一番大事なのは原油へのアクセスだ
トランプ大統領は、何はさておき、原油へのアクセスを望んでいる。その為にはデルシー・ロドリゲス氏が適任者であると判断した。しかも、彼女は自ら政権を引き継ぐことに関心を示していた。
彼女は4か月前から密か米国のにマルコ・ルビオ国務長官と電話会談を重ねていた。そこから米国が理解したのは、ノーベル賞受賞者のマリア・コリナ・マチャド氏では軍部を掌握できる力はなく、また多くの国営企業を担っているのはこれまでの政権下の官僚たちだ。彼らをコントロールする力もマリア・コリナ・マチャド氏にはない。このような背景もあって、デルシー・ロドリゲス氏を暫定大統領にして原油へのアクセスを容易にさせようと米国は考えた。
しかし、彼女が米国支配下の暫定大統領になっても問題は続く。麻薬組織の長であるディオスダト・カベーリョ氏、国防大臣パドゥリーノ・ロペス氏、アレクサンダー・グランコ・アルテガ将軍の3人が今も捕まらずにベネズエラ国内で密かに活動している限り民主化への移行は容易ではない。






