福井県で明らかになった前知事によるセクハラ問題は、その内容と規模の両面で、県政の信頼を大きく揺るがす事態となった。第三者を含む調査の結果、言動の異常性は明確であり、本人の弁明との乖離も際立っている。
- 福井県は7日、昨年12月に辞職した前知事の言動について「セクハラに当たることは明らかだ」と認定する調査報告書を公表した。
- 対象となったのは、職員への不適切なメッセージの送信や身体的接触などで、女性職員から外部相談窓口に通報が寄せられていた。「キスしちゃう」「エッチなことは好き?」などの表現があったとされる。
- 県と弁護士らによる調査の結果、セクハラを裏付けるメッセージは約1000件に上り、職員の太ももを触るなどの身体的被害も3件確認された。
- 報告書では、発言や文面の内容について、職務上の必要性や合理性は認められず、明確なハラスメント行為と結論づけている。
- 杉本氏は、これらの行為について「セクハラに当たるという認識はなかった」と説明してきたが、調査結果はその主張を否定する内容となった。
- 杉本氏は旧自治省(現・総務省)出身で、2004年に福井県総務部長、2013年に副知事として県政に関与した後、2019年の知事選で初当選した。
- 知事として2期目の途中だったが、セクハラ問題が表面化し、責任を取る形で辞職している。
- 県は今後、再発防止策として、外部相談窓口の周知徹底やハラスメント研修の強化を進めるとしている。
今回の調査報告書が示したのは、単なる認識のズレではなく、常軌を逸した言動が長期間にわたって見過ごされてきた現実でもある。不快と感じられても不思議ではない文面を前に「セクハラの認識がなかった」という弁明は極めて苦しく、県政トップとしての資質が厳しく問われる結果となった。制度面だけでなく、公職にある立場につく人物の意識そのものが問われている。

杉本達治前福井県知事SNSより






