トランプ大統領、グリーンランド侵攻を計画か:米軍部からは強い反発

米大統領ドナルド・トランプ氏が、デンマーク自治領グリーンランドを武力で「取得」する可能性を模索しているとして、米軍上層部から強い反発が出ていると報じられた。英紙 Daily Mail はトランプ氏が米特殊部隊に対し、グリーンランド侵攻のコンティンジェンシープラン(非常時計画)の策定を命じたと伝えた。しかし、国防総省や統合参謀本部からは「違法であり、議会の承認なしには実行不可能だ」との懸念が出ているという。

この動きは、1月初旬に実施されたベネズエラ作戦でニコラス・マドゥロ大統領らを拘束した成功体験を受け、トランプ氏周辺の強硬派が領土獲得への積極姿勢を強めていることと無関係ではないとされる。その中心人物と目されるのが、移民政策の強硬派として知られるステファン・ミラー氏だ。ミラー氏は先日CNNのインタビューで、

「我々が生きる世界では、国際的な礼儀作法や、その他もろもろについて好きなだけ語れる。だが我々が生きる世界、つまり実世界は、強さに、力に、権力に支配されているのだ」と述べている。

トランプ氏がこの構想に関心を示す背景には、近年の北極圏における米中露の影響力競争があるとみられている。豊富な鉱物資源や戦略的要衝としての重要性が指摘されるグリーンランドに対して、中国やロシアの進出をけん制したいという思惑だとされる。(China Daily Asia)

これらのトランプ政権の動きに対して、グリーンランドとデンマーク両政府は強く反発している。グリーンランドの政党指導者らは「我々はアメリカ人にもデンマーク人にもなりたくない。将来はグリーンランド人自身が決めるべきだ」と共同声明を発表し、主権の尊重を求めた。(ガーディアン)

また、デンマーク首相は同様に「米国にその権利はない」と明言し、北大西洋条約機構(NATO)の枠組みを揺るがしかねない危険な発言だとして警告した。(ガーディアン)

トランプ氏は過去にも「グリーンランドは国防上重要だ」と語り、必要なら武力行使も否定しない姿勢を示しており、米国の外交姿勢をめぐる国際的な緊張は今後一段と高まる可能性がある。(ガーディアン)

トランプ大統領 ホワイトハウスXより