治外法権違法無法地帯!?SNSの落とし穴とリスク

id-work/iStock

筆者は10数年来のFacebookユーザーである。文字通り公私にわたりつながり、副業のコンサルのページや専門の医療関連や地域のグループ主催運営、医療情報ページの運営等もしている。医学・科学技術関連ニュース等も主にFacebookでフォローしている。単なる趣味遊びではなく、ビジネス情報源また簡単なメール代わりに利用していた。

ところが12/18、何かにコメント入力中に突然アカウント停止された。画面がチラチラしたと思ったらアカウント停止画面。もちろん即座に異議申し立てしたが、通常一日強で審査とあるのに、何日たっても全く審査の気配も連絡もない。

非常に困ったので、内容証明を年末に送付した。折あしく年末年始だが、正月明けても連絡は無い。1/8になり「異議申し立てがまだ」というメールが来たが、自動メールに見え、異議申し立てをクリックしても「異議申し立てしました」と今までと同じ画面が出るばかり。もはや泣き寝入りしかないのか!?

昨年「グエー死んだンゴ」が波紋を広げた。SNSは中々良いものだと思ったところが、いわれのないアカウント停止に異議抗議もできず、運営会社の連絡先すらわからない。Facebookは運営会社の連絡先も公開しておらず、ヘルプも堂々巡りである。担当者・責任者不在の泣き寝入りシステムなのである。あるいは「オレがルールだ」的な。

近年SNSを悪用した犯罪や誹謗中傷が社会問題化している。FacebookやTwitter(X)も後追いで自主規制システムを組み込んできた。しかしAIか何かによる自動的な処理で人間が介在せず、介在できるとしてもシステムにバグがあり人間の担当者にレポートされなければ、まさにブラックボックスの闇に消される自動ゴミ箱に過ぎない。

Facebook等のSNSは、基本的に広告モデルのプラットフォームビジネスである。利用が無料な代わりに広告を閲覧させられる。その広告は投稿等の利用内容、つまり個人的嗜好情報をもとに最適化して表示され、アクセスデータはさらに利用され、ときに販売される。つまりユーザーは個人情報、個人の嗜好情報をSNS側に提供し、代わりに情報プラットフォームを利用する。そのような契約が暗にでも存在する。

個人情報を得たのだからアカウントの強制停止は役務を提供しないので契約違反、不法行為である。もちろん正当な契約解除理由があるならば、その理由は責任者により通知されなければならない。が、されていない。

個人の投稿やコメントについて「コミュニティ規定」を適用するには、その内容を知る必要がある。しかしそれは、憲法が禁じる検閲や表現の自由の侵害、ときに通信の秘密の侵害となる懸念がある。あるいは投稿やコメントは著作物だから、それを利用できなくすることは著作権や財産権の侵害、不法行為となる懸念もある。つながりの人やグループでのやりとりは著作物であると同時に「想い出」でもある。「想い出」の財産的価値はどうなのだろうか?

筆者は医工連携コンサルティングを副業としているが、8年来Facebookページをホームページ代わりにしていた。シェアしやすく画像が扱いやすく「映える」からだ。これが使えなくなり業務に支障もある。念のため別途ブログシステムで同内容を公開していたのが幸いだったが。

実はアカウント停止に先立つこと数か月、友達やフォローしているグループ等にイイネをたった数回しただけで「イイネ制限」されたり、まだ当日一度もシェアしていないのに「シェア制限」されたりと、妙に過剰な制限が目立っていた。AIによる自動処理にバグがあるのではと疑う。

筆者は元プログラマーでもありタイプスピードが速いし、閲覧もスキマ時間に一気に見て一気にコメントしていくから、システムの向こう側ではボットやAIに見える可能性はある。しかしアカウント停止という重大な「契約違反」に何の連絡も抗議もできないのはおかしい。

いまどき引きこもりが社会問題である。引きこもりの中にはネット依存の人も居るだろう。その唯一の「つながり」が絶たれたら、自殺を引き起こすかもしれない!?

「グエー死んだンゴ」は予約投稿機能による「最後の挨拶」だったが、少し仕組みを整えれば安否確認や急変・異常死亡の自動通報システムとしての価値もあり得る。孤独死が社会問題の時代、極めて有用だが、事業者の好き勝手でアカウント停止や制限されては信頼するに足りない。そのようなシステムは却下せざるを得ない。

業務や人間関係に直接関わり影響するSNSは、今や社会インフラの一部とも言える。それが責任者不明、連絡先不明、問題不具合にまともに異議抗議できない、応答も無い。これはあまりに無責任である。PL法(製造物責任)としても如何なものか。

現状ではSNS事業者について明示的な法規制は無いと思われる。しかし数百万人数千万人のユーザーを抱えるならば、電気通信事業法の適用準用も考えるべきだ。同法27条には「利用者からの苦情及び問合せについては、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない」と明記されている。

Facebook Japan合同会社には、巨大通信事業者として責任ある誠実な態度を示してもらいたいものである。

そして「タダほど高いものはない」。現状のSNSはビジネスユースには危険と言わざるを得ない。

正義の言霊獣、イイフラシ