中道改革連合・野田佳彦代表に日本の安全保障を任せられるのか

今回の選挙は、高市首相の言葉を借りれば「高市総理か、そうでなければ野田総理か、斉藤総理か、あるいは別の人物か」を選ぶ選挙である。すなわち、単なる政権交代の可否ではなく、誰に国家の根幹を委ねるのかが問われている。その中核に位置するのが、安全保障政策だ。

政権担当能力を測る最も重要な指標の一つは、日本の安全保障政策を政府として一元的に管理し、内外に明確なメッセージを発信できるかどうかである。残念ながら、中道改革連合の野田代表とその周辺の言動を見る限り、日本の安全保障を安心して任せられる状況にはない。

野田佳彦中道改革連合共同代表Xより

まず、唯一の同盟国である米国に対する発信があまりに不安定だ。ベネズエラ情勢をめぐる過去の発言(記事参照)に見られるように、同盟国としての立ち位置が曖昧で、外交の軸が定まっていない。米国との同盟は、日本の安全保障の土台であり、そこに疑念を抱かせる発信は致命的である。

辺野古移設問題も同様だ。日米合意に基づく安全保障上の重要案件であるにもかかわらず、党内の意見は割れたままで、野田氏自身も強い指導力を発揮できていない。政権を担うのであれば、賛否が分かれる問題ほど最終判断を下し、責任を負う覚悟が必要だが、その姿勢は見えてこない。

さらに深刻なのは、安全保障関連法制に対する党内の混乱である。合憲性について必ずしも断定しない候補者が存在し、党としての統一見解が示されていない。これは単なる法解釈の問題ではなく、有事における自衛隊の行動をどう位置づけるのかという国家の生死に関わる問題だ。ここで足並みがそろわない政党に政権を委ねれば、国民から安全保障で見放された悪夢の民主党政権が再現されるのではないかという懸念が拭えない。

加えて、エネルギー安全保障の観点からも疑問は大きい。自前のエネルギー資源をほとんど持たない日本にとって、原子力発電を含むあらゆる選択肢を現実的に検討することは不可欠だ。しかし、原発政策をめぐっても党内調整は不十分で、理念先行のスタンスが目立つ。安全保障とエネルギー政策は表裏一体であり、ここでも統治能力の不足が露呈している。

選挙は理想を語る場であると同時に、現実を選ぶ場でもある。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、同盟国との信頼関係を揺るがしかねず、党内すらまとめきれない指導者に国家の舵取りを任せる余裕はない。中道改革連合・野田代表に、日本の安全保障は任せられない。これはイデオロギーの問題ではなく、統治能力と現実認識の問題なのである。