少子化や物価高に加え、政府の杜撰な教育政策の影響から、私立大学の経営悪化が深刻化している。東京商工リサーチによると学校法人の多くが赤字に陥る構造が顕在化していることがわかった。私立大学の半数以上が赤字という実態が明らかになった一方、補助金と制度に依存する体制や、淘汰回避のための政治的圧力の実態が浮き彫りとなっている。
- 少子化や物価高による赤字は避けがたい面もあるが、人口減対策を怠ってきた政治の責任も指摘されている。また、大学無償化で有名大学に学生が集中し、地方の中堅私大の経営悪化に拍車がかかったとの分析がある。
- 私立大学の学校法人の半数以上が赤字で、補助金で延命している。
- 補助金依存は教育の質向上より組織維持を優先させ、天下りや不透明な運営につながっている。
- 若年人口が減少する中で大学数は多すぎるとの指摘があり、「経営できない大学は淘汰すべき」という意見も強まっている。
- 外国人留学生の大量受け入れで穴埋めする大学もあり、学歴付与目的の誘致だという批判がある。
- 大学院も多くが赤字で、縮小や廃止論が出ている。
- 改革案として、職業教育化(2年制)、大学院縮小、バウチャー方式の助成などが提案されているが、抜本的な解決は難しい。
- 大学に権威が残っており、役所が学問・文化を名目に税金を投入しても批判が起きにくいとされ、統廃合議論が進んでいない。
少子化と政策のミスマッチが私立大学の経営悪化を加速させ、補助金依存と淘汰回避の構造を固定化している。地方大学の衰退は地域経済や人材育成にも影響するため、制度改革と教育の再設計は避けられない。今後は「大学を守る」のではなく、「何の教育を、どこで、誰の費用で提供するのか」を問う段階にあると言える。

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