「連想ゲーム」で英語が話せるようになった話

Niwat Khongpraphat/iStock

正直に言う。私は暗記が死ぬほど嫌いだ。学生時代、英単語帳を買っては3日で挫折した。何冊買ったか覚えていない。覚えていないというか、数えたくない。ターゲット1900、DUO、鉄壁——本棚の肥やしである。いや、もう捨てた。

英語は連想ゲームでどんどん伝わる」(斉藤裕亮 著)WAVE出版

で、結論から言うと、暗記なんかしなくても英語は話せるようになる。

「は?」と思うだろう。私も最初はそう思った。でも事実だ。知らない単語を覚えるんじゃない。知ってる単語だけで、言いたいことを全部伝える。これだけ。

たとえば「電子レンジ」。英語でなんて言うか知らなかった。microwave? そんな単語、出てこない。でも「食べ物を温める機械」って言えばいい。”It’s a machine. It heats food.” これで伝わる。実際、伝わった。

「そんな簡単な話じゃないだろ」って? いや、簡単な話なんだよ、これが。

そもそも、暗記学習って終わりがない。1000語覚えても、1001語目が出てくる。10000語覚えても、10001語目が——キリがない。だったら発想を変えろ、と。知ってる単語でどうにかする方法を考えろ、と。

これを「連想ゲーム」と呼んでいる人がいて、なるほどと思った。

やり方は簡単。3ステップ。まず「カテゴリーを決める」。電子レンジは「機械」。次に「周辺情報を集める」。温める、食べ物、キッチン。最後に「型に当てはめる」。短い文を並べるか、to不定詞を使うか、関係代名詞でつなげるか。

たったこれだけ。嘘みたいだけど、これだけ。

花粉症がわからなければ「春」「アレルギー」「鼻」「目」「涙」って単語を並べればいい。相手は「ああ、hay feverね」と補完してくれる。消防車? 「車」「火事」「水」「サイレン」。これで通じる。

というか、考えてみれば当たり前なんだよな。日本語でも、言葉が出てこない時って「ほら、あれだよ、四角くて、ボタンがあって、チンって鳴るやつ」とか言うじゃん。それを英語でやるだけ。

驚いたのは、この方法で海外で会社やってる人がいるってこと。外国人スタッフと毎日英語で会話して、空港でトラブルがあれば言い合いもする。でも使ってる単語は中学レベルが中心だと。

中学レベルって、be動詞とか一般動詞とか、そのへんだぞ。I have a pen.のレベル。それで会社経営。いや、すごくないか。

3ヵ月、1日30分。読み書きは捨てて、話すことだけに集中。オンライン英会話でひたすらアウトプット。これだけで、最初の1ヵ月で簡単な会話ができるようになったらしい。

暗記帳と格闘した10年は何だったんだ、という話である。

結局、英語って「センス」とか「才能」じゃないんだよな。型を知ってるかどうか。それだけ。少なくとも「話す」ことに関しては。

まあ、信じるかどうかはあなた次第だけど。私は暗記帳、もう買わない。

※ ここでは、本編のエピソードをラノベ調のコラムに編集し直しています。

尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)

22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)