
立憲民主HPより
第2次高市内閣が発足しました。全閣僚再任という盤石の布陣で、自民316議席の歴史的大勝の余韻に浸る与党とは対照的に、野党第一党・中道改革連合は存亡の危機に立たされています。
今回の衆院選で中道は公示前の172議席から49議席に激減しました。内実はさらに深刻です。公明出身者は28人全員が当選し前回衆院選の24議席を上回った一方、立民出身の当選者はわずか21人。合流前の144人から7分の1に縮小しました。
比例名簿の上位を公明出身者が占めた結果、立民出身候補は比例復活の道を断たれ、小選挙区で敗れればそれまでという過酷な戦いを強いられたのです。
「公明に比例を譲りすぎた」という立民側の不満は当然でしょう。そもそも中道結成の戦略は、創価学会の組織票を小選挙区に投入し立民候補が自民に競り勝つというものでした。理論上は立民20%と公明12%を足せば32%で自民に肉薄できるはずが、実際の比例得票率は合算で18%。単独時代の立民すら下回りました。1+1が1以下になったのです。
では中道はこのまま存続できるのでしょうか。私は極めて難しいと見ています。
カギを握るのは来年の統一地方選です。公明党はもともと地方選挙を重視してきた政党です。自公連立時代は小選挙区で自民候補を支援し見返りに比例票を得る相互依存の関係を築き、地方選挙でも自民系首長や地方議員との連携が公明地方議員の活動基盤を支えていました。
その協力関係を断ち切った今、公明系地方議員は統一地方選をどう戦うのでしょうか。参院議員も地方議員も中道への合流を見送っている現状が不安を物語っています。立民参院幹部が「頭を冷やして考える」と距離を置くのも、中道という枠組みへの根本的不信の表れです。
公明側が誠意を示す方法はあるのでしょうか。比例上位で当選した数名が辞職し繰り上げで立民出身者に議席を渡す荒業も考えられなくはありませんが、創価学会が容認するとは思えません。
再来年には参院選も控えています。中道のまま臨めば候補者調整で再び軋轢が生じ、解党すれば野党はさらに細分化します。自民に戻ろうにも高市政権は維新との連立で衆院の4分の3を押さえ、公明を必要としていません。
ここで一つの思考実験を提示したいと思います。中道が瓦解した後、公明党に組める相手は残っているのでしょうか。消去法で考えてみましょう。自民は不要とされました。維新は与党側です。国民民主は独自路線を貫いています。立民とは今回の遺恨が深すぎます。参政党やれいわとは理念が合いません。残るのは、退潮著しい共産党だけです。
暴論に聞こえるでしょう。創価学会と共産党は半世紀以上にわたる宿敵です。だが冷静に見れば、両者には奇妙な共通点があります。ともに強固な組織を持つ組織政党であること。地方に根を張り、地域活動を重視してきたこと。そして今、双方が衰退局面にあること。
かつて創共協定という歴史もあります。もちろん現実には組織レベルでの連携はほぼ不可能でしょう。だが「あり得ない相手しか残っていない」という事実こそが、公明党の窮状を最も端的に物語っています。
中道は選挙互助会として機能しなかった時点で存在意義を失いました。統一地方選までに再編か事実上の解体に向かう可能性が高いでしょう。そして公明党が再び組む相手を見つけられるかどうかが、日本の野党地図を根本から書き換えることになります。
尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)
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