2月中旬、東北地方を旅しました。

山形から愛知県に帰る途中、ぶらり立寄ったのは福島駅。山形新幹線の起点となる駅です。

福島駅からは2つの私鉄が出ています。

両線は同じホームから出ています。左が阿武隈急行線、右が福島交通飯坂線です。今回乗るのは福島交通飯坂線。乗り間違えに注意が必要です。

少しの待ち時間で電車がやってきました。福島交通飯坂線は福島駅と飯坂温泉駅を結ぶ路線。飯坂温泉は福島市の奥座敷で古くから温泉街として発展しています。

車内にはこんなかわいいうさぎのステッカーが張られています。こちらは福島の観光キャラクター「ももりん」。福島名産のももとりんごから命名されていて、福島の観光の魅力を発信してくれています。

ローカル線に揺られて23分。終点の飯坂温泉駅に到着しました。


駅構内の旧ATMスペースには「飯坂真尋神社」までありました。
全国の有名な温泉地には「温泉むすめ」というキャラクターがいます。飯坂温泉のキャラクターは飯坂真尋。結構至る所に彼女がいて全面に出てPRをしてくれています。全国いろんな温泉地に行っていますが、ここまで温泉むすめ推しなのも珍しいです。


飯坂温泉は温泉旅館もありますが、銭湯も数多くあります。温泉は最後の楽しみにしてまずは町めぐりを楽しみましょう。町を歩けばこのような蔵や年季の入った看板を見ることができ、歴史の香りを感じさせてくれます。2世紀ごろから温泉があったという記録もあり、古くから温泉のある町として知られていたようです。

駅から町の中心部に歩いていきます。飯坂温泉のランドマーク的な存在なのが、こちらの鯖湖湯。松尾芭蕉も浸かった湯として知られ、かつては日本最古の木造共同浴場と言われていましたが、平成5年に今の建物に建て替えられました。
飯坂温泉全般にいわれることですが、鯖湖湯も湯温がかなり熱め。源泉温度はなんと51℃といわれ、湯舟はもう少し冷めているとはいえしびれるほど熱いです。前に一度鯖湖湯に入ったことがあるのですが、水でうめると地元の人に怒られるという噂があり、熱いのをこらえて入りました。そのあと入ってきた地元の人が
「こんなん熱くて入れんっぺや」
といってホースの水をがぼがぼ湯船に入れてうめてました。水入れていいんかい!
今回、また鯖湖湯で熱湯を体験しようと思ったのですが、残念ながら臨時休業でした。

ということで鯖湖湯に隣接する足湯に入ることにします。これも結構熱いです。

湯船につかりますがやはり熱い。脚がビリビリします。しばらく入っていたら足の先が真っ赤になって靴下をはいているみたいになりました。

こちら、鯖湖湯に隣接する場所に立つ、温泉地蔵。温泉の湯をかけるとご利益があるそうです。
鯖湖湯の熱い湯を掛けたら地蔵も「熱い、熱い!」とびっくりしそうだけれども。

鯖湖湯から少し歩いたところに、飯坂の地に居を構えた豪農・豪商の旧居、旧堀切邸があります。1578(天正6)年に梅山太郎左衛門菅原治善が若狭国からこの地に移住し、農業・養蚕を始めました。ここを流れる赤川の堀を切って氾濫の多かった川の流れを変えてこの地に居を構えたことから、いつしかここを堀切と呼ぶようになったといいます。旧堀切邸は無料で入場でき、かつての豪農・豪商の住まいを見学することができます。



私が訪ねたときはひな祭り前ということもあって、母屋などにひな人形が飾られていました。大小さまざまなひな人形が古い邸宅の春を彩ります。つるし雛飾りもひな人形の前に飾られていて、より一層派手にひな祭りを祝い、子供の成長を願う様子が窺えました。

飯坂温泉からの帰り、駅に一番近い共同湯、波来湯でひとっぷろ浴びました。ここは飯坂温泉伝統の熱湯のほか、少しぬるくした湯船も用意されています。「てやんでぇ!そんなぬるい湯、飯坂温泉じゃねぇ!」と息巻きながら、わたしももちろんぬる湯にお世話になりました。駅に近いこともあって人気の温泉で、状況によっては入場制限がかかることもありますので注意が必要です。

温泉でさっぱりしながら、帰りは飯坂温泉を通り過ぎ、ひとつ先の花水坂駅から帰りました。ちょうど2本の道路が分岐する場所に線路が通っているので2つ隣り合わせで踏切が並びます。これ、なかなか珍しい景色ではないでしょうか。

福島駅からローカル線で訪ねた飯坂温泉散歩。歴史ある外湯のほかにも古い蔵あり、名家の屋敷ありと見どころも多く歩いて商い温泉街でした。福島に来られた際にはぜひ立ち寄っていただき、松尾芭蕉も愛した温泉を楽しんでもらいたいと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年2月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。







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