既読スルーでキレる前に、ちょっと待てよ!

yukik/iStock

またこの話か、と思った人もいるだろう。既読スルー問題。正直、筆者も何度相談を受けたかわからない。

「彼氏がLINE返してくれないんです」
「既読ついてるのに何で?」

——もう何百回聞いたか。

「他人に振り回される私」が一瞬で変わる本』(山本千儀 著)日本実業出版社

で、いつも同じことを言う。それ、悪意じゃないから。

いや、もちろん例外はある。本当に嫌われている場合もゼロではない。

本書によれば、既読スルーの9割は『気質の違い』で説明がつくという。男女の違いがどうとか、脳科学がどうとか、そういう大きな話の前に、もっと手前の話だ。

たとえば理論型の人間。このタイプが既読スルーしている時、何をしているかというと、返信の文面を練っている。「この言い回しで誤解されないか」「もっと適切な表現があるんじゃないか」と、こねくり回している。ビジネスの話ならなおさらだ。筆者の知り合いにもいる。3日後に完璧な長文が届く。こっちはもう忘れている。

感覚型はもっとシンプルで、気分が乗らない。それだけ。落ち込んでいる時、疲れている時、スマホの画面を見ても指が動かない。悪気は1ミリもない。ただ、エネルギーが枯渇しているだけだ。このタイプは気分が回復すると、やたら情のこもった返信を送ってくる。温度差がすごい。

厄介なのが行動型だ。普段はむしろ返信がマメなほうで、既読スルーは少ない。口頭のほうが早いと思ったら即電話してくるような人種だ。ところが、何かに集中し始めると周りが見えなくなる。プロジェクトに没頭して3時間後に「あ、返信してなかった」と気づく。マルチタスクが壊滅的に苦手なのだ。

筆者自身、行動型の気質が強いので、これは身に覚えがある。原稿を書いている時にLINEが来ても、まず気づかない。気づいても「あとで返す」と思って、そのまま忘れる。悪意?ない。断じてない。ただ集中していただけだ。

話を戻すと、既読スルーにモヤモヤする人に伝えたいことは3つある。

1つ目。早い段階で「返信ほしい」と言え。遠回しじゃなく、率直に。「スタンプだけでもいいから反応してくれると安心する」と伝えるだけでいい。言わないで怒るのは、相手からすれば理不尽以外の何物でもない。

2つ目。いったん忘れろ。既読スルーされている間に自分のやるべきことをやれ。モヤモヤしている時間がもったいない。というか、相手のことを四六時中気にしている状態のほうがよっぽど問題だ。

3つ目。これが意外と効くのだが、パートナーと似たタイプの友人に聞いてみることだ。行動型の彼氏に悩んでいるなら、行動型の友人に相談する。すると「え、『返信して』って普通に言えばいいじゃん。全然気にしないよ」と、あっさり言われる。拍子抜けするほどあっさり。

既読スルーは性格の問題じゃない。愛情の問題でもない。気質が違うだけだ。

それがわかるだけで、スマホを握りしめてイライラする夜が一つ減る。たぶん。

※ ここでは、本編のエピソードをラノベ調のコラムに編集し直しています。

尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)

22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント