おでん、しゃぶしゃぶ、鉄板焼きは家で食べましょう

内藤 忍

最近はライフスタイルに変化があったせいか家でご飯を食べることが多くなりました。週末には和牛を買ってきて家で鉄板焼きにして食べましたが、お店で食べる価格の5分の1くらいで大満足できました(写真)。

鉄板焼きだけではありません。しゃぶしゃぶ、おでんといった料理に関してはわざわざ予約してお店まで出かけて高いお金を払わなくても良いと思うようになりました。家で食べた方が低コストなだけではなく、満足度も高いと感じることが多いからです。

鉄板焼きは塩コショウしてバルミューダ社の鉄板プレートで焼いて、アルミホイルに巻いて予熱で仕上げただけです。肉質の良いものを買ってくれば、お店よりむしろ美味しかったりします。

しゃぶしゃぶもデパ地下で豚肉なら100gで600円くらい、牛肉なら2,000円くらいのちょっと贅沢なしゃぶしゃぶ用のお肉を買って自宅で食べれば専門店の肉より上質です。お肉や野菜の量の調整も自由に出来るので自宅の方が気楽に食べられます。

あるいはおでんも以前のブログで紹介した京都の有次のおでん専用鍋を使って、真昆布とあご出汁で煮込めばあっさりとしたおでんが完成します。家で食べるようになるとお店のおでんの出汁の味が甘すぎて食べられなくなってしまいます。

しゃぶしゃぶ、鉄板焼き、おでんといった料理のポイントは素材の良さとシンプルな調理法にあります。フレンチや本格的な中華のように、高度な包丁捌きや火入れの技術が必要なわけではありません。良い素材と優れた道具さえ揃えてしまえば、誰が作ってもある程度のレベル以上に美味しくなってしまうのがこれらの料理の特徴です。

また自分好みの味に調整できるのでむしろ満足度が高まるのです。

さらに、最近のインフレによる食材価格の高騰や人手不足による人件費の高騰で飲食店のランニングコストは上昇しています。原価率が高くなっても価格に転嫁しにくい経済環境ですから、一部の超高級店以外は価格を据え置くために食材のランクを落とさざるを得ません。

インフレの進行で消費者が飲食店のコスパの悪さに気づき始めた今、家庭でも再現ができる中途半端な料理を提供している飲食店はこれから急速に淘汰されていくような気がします。

もちろん接待需要など外食でしか提供できないサービスを求める人は一定数いるでしょうが、そのような需要もこれから減っていく方向です。

そうなるとこれからは家では絶対に再現できない「圧倒的なプロの技術」とか「そこでしか味わえない唯一無二の体験」といった高い付加価値を提供できければお店は生き残れません。

自宅なら好きなドリンクを飲みながら時間制限も気にすることなくゆっくりと食事を楽しめます。さらに例えば和食とイタリアンと中華を一緒に楽しむといったわがままなことも可能です。

お鮨、和食店、イタリアン、中華などのお気に入りのお店には相変わらず予約を取って出かけています。ただ自宅での食事との「価値の比較」は益々シビアになっていきそうです。

pain au chocolat/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年5月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント