たかまつなな氏に問いたい!こんな偏向教育が許されるのか

岩田 温

国際政治・国内政治・政治思想等々について、政治学者の立場から分析します。情報過多の中で、いかに本質を見抜き情報の価値を高められるか。

沖縄での平和学習をめぐる文部科学省の適切な対応に対する日本共産党の主張に対し、政治学者の岩田温氏が自身の見解を交えながら批判的に論評します。

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コメント

  1. 早川蒼真 より:

    この記事が言っている「学校での平和学習が、片方の意見だけを教えるのはおかしいのではないか」という心配には、私も賛成です。

    そもそも、平和について学ぶこと自体は、とても大切なことです。沖縄に基地がたくさんあって、地元の人たちが大変な思いをしていること。昔、戦争でたくさんの人が苦しんだこと。こういうことを学ぶのは、当たり前に必要なことだと思います。

    でも、ここで大事なのは、「学ぶこと」と「答えを決めつけられること」は、まったく別だということです。

    教育の目的は、「基地に反対する子を作ること」でも、「政府の言うことを信じる子を作ること」でもありません。いろいろな資料を見て、いろいろな立場の人の声を聞いて、そのうえで「自分はどう思うか」を、生徒が自分の頭で考えられるようにすること。これが本当の教育だと思います。

    私がたかまつなな氏に聞きたいことがあります。それは、「マインドコントロールについてどう思いますか?」という問いです。

    マインドコントロールというのは、人の考えを、こっそり外から作りかえてしまうことです。こわいのは、それをされている本人が、「自分は今、考えを操られている」と気づけないことなんです。

    操られている人は、こう思っています。「これは自分が自由に考えて選んだ答えだ」と。でも本当は、まわりの大人が用意した「考えのレール」の上でしか、ものを考えられなくなっているのです。

    世界中の多くの国が、このマインドコントロールという「やり方」を禁止しています。**人から「自分で判断する力」を奪ってしまう、その「やり方」そのもの**がいけない、と考えているからです。

    だから、文科省の指導を「教育への口出しだ」と批判する人たちには、まずこう聞きたいのです。「あなたは、マインドコントロールという『やり方』そのものをどう思いますか?」と。もし「悪い」と思うなら、次は「今回の平和学習が、そのやり方になっていないか」を冷静に調べる責任があるはずです。

    ### マインドコントロールの「やり方」を確認してみる

    マインドコントロールには、よく使われる「やり方」があります。これは、あやしい宗教でも、詐欺でも、共通して使われるものです。

    第一に、**片方の話だけを聞かせること**。反対の意見や、別の資料を一切見せず、片方を「正義」、もう片方を「悪」と教え込むこと。基地の話をするなら、基地に反対する人の声だけでなく、「日本を守るために基地が必要だ」という考えや、「工事に賛成する地元の人」の声も見せるべきです。逆に、防衛の話を教える側も、基地で苦しむ住民の声を隠してはいけません。

    第二に、**罪悪感を使うこと**。「あなたが動かないと、沖縄を見捨てることになる」という言い方です。これは考えさせる教育ではなく、「悪いことをしている気持ち」で人を動かすやり方です。

    第三に、**まわりの空気で逃げられなくすること**。みんなが同じ意見に見える場所では、人は反対と言いにくくなります。

    第四に、**えらい人の力で信じ込ませること**。先生、活動家、有名人、先輩など、反論しづらい立場の人が一方的に語ること。

    第五に、**こわさや怒りをあおること**。「絶対に許してはいけない」と感情を強くゆさぶると、人は冷静に考えられなくなります。

    第六と第七に、**今までの考えを「まちがっている」と否定させてから、新しい考えを流し込むこと**。そして「自分たちは正しい、わからない外の人は悪い」という、白か黒かの単純な考え方を植えつけることです。

    これらに照らしてみると、記事が問題にしている平和学習のやり方は、いくつもの項目に当てはまってしまうように見えます。

    この問題の本当の中心は、「子どもの『自分で考える力』を、こっそり奪うやり方が使われていないか」ということです。
    だから私は、こう考えます。問題にすべきなのは**「やり方」**です。もし逆に、「日本を守る基地は絶対に正しい。反対する人は許さない」と、怒りやこわさをあおって愛国心を植えつける教育があったとしたら、それもまったく同じ理由で「マインドコントロールだ、ダメだ」と言わなければなりません。

    ### まとめ

    平和学習は、必要です。これははっきりしています。

    でも、平和学習という名前を借りた、こっそりした思想の植えつけは、許されません。学校でいちばん守るべきなのは、子どもを「どこかの陣営の兵隊」にしないことです。

    子どもに必要なのは、「これが正解だよ」と答えを渡されることではありません。いろいろな情報を見て、自分で「本当かな?」と疑って、自分で考えて、自分で決める力です。

    だから、議論の出発点は「マインドコントロールのやり方が悪いかどうか」であるべきだと、私は思います。まずこの「やり方」を世界共通のものさしで確かめる。そのうえで、右の教育でも左の教育でも、片方だけの情報・罪悪感・同調圧力・こわさのあおりがまざっていないかを点検する。それこそが、記事が言う「本当の中立」を実現する、たった一つの冴えたやり方だと思います。