共産・田村委員長「松井健氏は詐欺師で証言は信用できない」のに中傷動画疑惑は追及?

「信用できない人物」発の疑惑

高市首相陣営の「中傷動画」疑惑をめぐり、日本共産党の田村智子委員長が迷走している。

田村氏はかつて、この問題を「民主主義を壊す」「権力を握るための謀略」とまで断じ、しんぶん赤旗も高市首相に真相解明を迫っていた。しかも「ナチス的手法の謀略」とまで表現していたのだから、かなり大上段に振りかぶった追及だった。

ところが、ここに来て田村氏は、動画作成・拡散に関与したと主張している松井健氏について「詐欺師で信用できない」と述べたという。にもかかわらず、高市首相の秘書には「説明を」と要求している。

証言者は切るが、疑惑は残す

要するに、「証言者は信用できない。しかし、その信用できない証言をもとに政権は説明せよ」ということらしい。なかなか高度な論理である。共産党式の弁証法では、証拠の信頼性が崩れても、追及の正当性だけは崩れないのだろう。

普通なら、証言の根幹に疑義が出た時点で、自分たちの追及もいったん棚卸しする。だが、田村氏にとっては違うらしい。松井氏は「詐欺師」だから信用できない。しかし、その松井氏が語った疑惑は、政権を攻撃する材料としてはまだ有効。まるで「賞味期限切れの食材だが、政権批判の鍋に入れれば食べられる」と言っているようなものだ。

政治的つまみ食いではないか

この問題で本当に問われるべきは、高市首相側の説明だけではない。週刊誌報道や関係者証言に飛びつき、「謀略」「ナチス的手法」とまで言い切った側の説明責任も同じように問われるべきだ。

共産党は日頃、ファクトチェックや説明責任を声高に叫ぶ。しかし自分たちの追及の土台がぐらつくと、「証言者は信用できないが、政権は説明せよ」という便利な構文に逃げ込む。

これでは真相解明ではなく、単なる政治的つまみ食いである。信用できない人物の証言を信用して攻撃し、都合が悪くなると証言者だけを切り捨てる。実に前衛的だが、少なくとも民主主義の作法とは言いがたい。

日本共産党・田村智子委員長 日本共産党会見動画より

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コメント

  1. 早川蒼真 より:

    田村委員長の今回の対応は、論理として明らかに破綻している。疑惑の発端となった松井健氏を「詐欺師で信用できない」と自ら断定しておきながら、その人物の証言を前提とした「高市首相の秘書は説明を」という要求だけは取り下げない。論理的に支離滅裂だ。

    証言者が信用できないと判断したのなら、その証言を根拠にしてきた追及も、当然いったん整理し直すのが筋である。
    共産党の態度は居直りにすぎない。

    そして、この問題の本質はもっと深いところにある。

    一般に共産党を支持する人々の少なからぬ動機は、「しんぶん赤旗」が積み重ねてきた地道な調査報道への信頼だったのではないか。「自分たちの党は、感情論やデマではなく、確かな調査力とファクトに基づいて権力を監視している」——その自負があったからこそ、厳しい党勢のなかでも支え続けてこられた側面があるはずだ。

    ところが今回はどうか。客観的な裏付けもなく、自ら「詐欺師」と認めざるを得ない人物の極めて疑わしい言動に飛びつき、「ナチス的手法の謀略」とまで大袈裟に煽り立てて総理を追及した。そして土台が崩れると「相手は詐欺師だが説明は要求する」と居直る。世間から見れば、これは「ゴミクズなネタで総理を追及しようとして自爆した」としか映らない。

    こういう筋の通らない振る舞いの積み重ねこそが、「共産党の主張は事実に基づいている」という信頼そのものを消してしまうからだ。
    この信頼は、党が長年かけて築いてきた最大の資産であり、一度失えば取り戻せない
    真面目な赤旗の愛読者ほど、今回の党幹部の姿を見て「こんな筋の通らない追及で党の信頼を貶めないでくれ」と冷や汗をかいているのではないか。