福岡県議会疑惑に過剰反応する人たちの「的外れな正義感」

内藤 忍

ついに、福岡県議会の様々な疑惑に対する注目が全国レベルまで広がったようです。

議長就任に対する現金を要求する「カツアゲ」疑惑や必要があるとは思えない海外旅行のような海外視察、さらには旅行会社からのキックバック疑惑など一連の福岡県議会の議会の常識外の実態が全国ネットで取り上げられるようになりました。

疑惑の中心にいる蔵内議長(写真右から2番目)も「ネットで今炎上しておりまして、日本で1番悪い男と言われている」とインタビューに答えています。少しは自覚症状があるようです。

しかし、騒ぎ立てる地上波のワイドショーや批判コメントを掲載しているSNSの様子を見ていると何だか違和感を覚えてしまいます。

メディアは報道で視聴率を取るのが仕事ですから、センセーショナルに取り上げるのは仕方無い部分もあるとは思います。しかしSNS上で正義の御旗を掲げて精査もしないまま伝聞情報に基づいて一斉にバッシングをしている匿名の人たちを見ると「何だかなあ」という気分になってしまうのです。

今回の問題は福岡県民が選挙で選んだ県会議員がこれまでやってきたことに対する問題です。もし噂になっているような現金授受や必要とは言えない海外視察のような実際に糾弾される行為があったとしても、その原因を作ったのも被害を被るのも福岡県民です。

県議会議員には選挙によって民主的に選ばれるプロセスがあります。活動内容に問題があるかどうかは選挙によって福岡の有権者の審判を仰ぐべきでしょう。

福岡県以外の人は福岡県議会議員をネット上でさらし者にして「公開処刑」するのであれば、その前にまず自分の地元の県議会や市町村議会が同じことをしていないか確認すべきです。そして投票に行くことによって自分の意思を表明するか、自ら立候補して改革に立ち上がれば良いでしょう。

選挙の投票に行くこともなく、地元の実態を知ることもなく、関わりのない福岡の問題に事実関係も確定しない中で口を出す。

これは一時的な感情から湧き出る正義感が単なる自己満足やストレス発散になってしまっているとしか思えません。

今回の件で思い出すのは1年前に伊東市とは関係ない人たちが連日大騒ぎしたあの方の一連の騒動です。

福岡県議会の件は第三者委員会の調査に任せて、自分が地元でやるべきことをまずは片付けるべきでしょう。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年7月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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