今年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪で、フィギュアスケートのペアとして日本勢史上初の金メダルを獲得した「りくりゅう」こと三浦璃来さん(24)と木原龍一さん(34)が8月23日、婚約を発表しました。
2人はInstagramで、長い時間をともに過ごして支え合ううちに「かけがえのない、なくてはならない存在」になったと説明しています。
興味深いのは、2人がこれまで恋愛や結婚を否定していたわけではないことです。

りくりゅうペアこと木原龍一さんと三浦璃来さん
「付き合っている」とも「違う」とも言わなかった
以前から2人の仲の良さは知られ、ファンの間では交際しているのではないかと話題になっていました。
五輪後の記者会見でも関係を問われ、三浦さんは「一緒にいて当たり前」「家族みたい」と説明し、最後は「ご想像にお任せします」と回答しました。5月のテレビ出演でも、2人のけんかを「兄妹げんかみたいな感じ」と表現しています。
しかし、「家族みたい」「兄妹みたい」という言葉は、恋愛関係の否定ではありません。今回の婚約から振り返れば、2人は交際を否定していたのではなく、私生活についてあえて説明しなかったのでしょう。
関係に名前をつける必要はない
この距離感は、現代の結婚事情を象徴しているようにも見えます。
かつては「交際して、一定期間がたったら結婚する」という順番が比較的わかりやすく、周囲もその進展を気にしました。しかし今は、友人、仕事仲間、恋人、パートナーの境界は必ずしも明確ではありません。
まして他人に「私たちはこういう関係です」と説明する必要もありません。
7年間で「なくてはならない存在」に
りくりゅうは2019年にペアを結成し、約7年間、海外を拠点に世界の頂点を目指してきました。
ペア競技では、リフトやスローなどで文字通り相手に身体を預けます。成功だけでなく、けがや敗北、不調も共有してきました。
その積み重ねの先に、「友達なのか恋人なのか」という感覚を超えた関係ができたのかもしれません。
結婚は「恋愛のゴール」ではなくなる
未婚化や晩婚化が進み、結婚はもはや誰もが当然に選ぶ制度ではありません。一人でも生きていける時代だからこそ、「なぜこの人と一緒に生きるのか」が以前より重要になっています。
その意味で、りくりゅうの婚約は象徴的です。
まず恋人という肩書きがあり、その延長線上に結婚があるのではない。長い時間を共有し、支え合い、気がつけば「なくてはならない存在」になっていた。その結果として結婚を選ぶ。
氷上で世界一のペアになった2人は、人生でもペアになることを選びました。
「恋人」という名前より、「この人とこれからも一緒にいたい」という実感を大切にする。りくりゅうの婚約は、そんな現代の結婚観を映しているのかもしれません。






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