高校生が「美人局」で逮捕:令和に残る昭和ヤクザの犯罪

「美人局」と書いて「つつもたせ」と読む。味わい深い日本語である。女性を使って男性を誘い込み、あとから仲間が現れて金を脅し取る古典的な犯罪だ。落語か昭和の任侠映画にでも出てきそうだが、今回逮捕されたのは15歳の女子高校生らだった。

美人局と書いて「つつもたせ」

警視庁は、15歳の女子高校生や18歳の専門学校生の男ら5人を強盗傷害の疑いで逮捕した。報道によると、女子高校生が東京・渋谷で20代の男性に声をかけてホテルへ誘い、その後、外で待ち構えていた仲間の男らが男性を取り囲んだという。

そこで「こいつ15歳だけどどうすんの」「示談金だ。800万円払え」などと迫り、暴行を加えたうえで現金30万円を奪った疑いが持たれている。絵に描いたような美人局である。

昭和のヤクザの賭博がらみの犯罪

そもそも、この言葉は妙である。語源には諸説あるが、賭博に関係する言葉から転じたという。男女が共謀し、女性を餌にして男性から金品を巻き上げる犯罪に「美人局」という漢字が当てられた。

美人局は昔からあるが、SNSやマッチングアプリの普及によって現代の方がやりやすくなった。知らない男女が出会うことへの心理的なハードルは下がった。相手を呼び出すのも、共犯者同士で連絡を取るのもスマホ一台でできる。

犯罪のアイデアは昭和、通信インフラは令和である。テクノロジーが進歩すれば犯罪も高度化すると思いがちだが、人間のやることは案外変わらない。昭和のヤクザの犯罪はなくなったのではない。スマホを持って令和に適応しただけだった。

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