「円安上等」の高橋洋一さん ベッセント長官に攻撃されてびびる

高市政権のアイドル、高橋洋一さんが、思わぬ形で「時の人」になっています。きっかけは、ベッセント米財務長官と片山財務相の会談についてのNYタイムズの記事。ベッセント長官は「なぜ高市首相の周辺の一部の経済顧問は円安のメリットを説教しているのか」と問いただしたとされています。

名指しされていないのに名前が出る不思議

するとネットでは反射的に「高橋洋一のことではないか」という声が広がりました。ただし、ベッセント氏は高橋さんを名指ししたわけではありません。高橋氏本人もXで「こちら一素浪人で経済顧問ではない」と否定しています。

高橋さんは以前から円安のメリットを強調してきました。輸出企業の利益が増える。海外資産の円換算額も増える。訪日外国人も増える。政府の外為特会にも含み益が出る。問題は誰がホクホクなのかということです。

日経平均に入っている大企業にはメリットがあっても、スーパーで食料品を買い、電気代を払う一般家庭にとっては円安やインフレは迷惑です。そんな中で「円安上等」と言い続ける高橋さんは、高市政権の数少ない応援団です。

円安誘導は、アベノミクスの政策でした。当時の日本はデフレと円高に苦しんでいましたが、今はインフレと円安が問題になっています。症状が逆になっているのに、同じ薬を飲み続けているのです。熱が出た患者に「昔は低体温だったのだから、もっと体温を上げればいい」と言っているようなものです。

ついにアメリカから「それ、本当に大丈夫ですか」

その「円安上等」路線が、ついにアメリカから攻撃されました。ベッセント長官は円安が行き過ぎているとの認識を示し、日銀の金利正常化にも言及しています。

「黒船来航」で、政治家も霞ヶ関もパニック状態ですが、高橋さんを初めとするリフレ派は同じことを言い続けています。

しかしベッセント長官は「リフレはもうやめろ」と警告し、為替レートは円高に転じました。円安芸人の高橋さんもそろそろ退場するときじゃないでしょうか。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント

  1. yuzo.seo より:

    何か、基本的なところで認識がおかしいように思われます。
     
    ベッセント米財務長官は、誰のために、誰の利益のために仕事をしているのでしょうか。
     
    日本の消費者を助けるために、はるばるアメリカからやってきた「正義の味方」なのでしょうか。
     
    もちろんそんなことはないのですね。原則的には、米国という国家のため、米国民と米国経済と米軍のために仕事をしているというのが建前ですが、実のところは、トランプ大統領のために仕事をしている。
     
    で、そのトランプさんが何といったかといえば、「ドル安は大惨事だ」なんですね。高橋洋一氏の言っていることと同じことを、裏返して語っておられるのですね。
     
    と、いうことは、ベッセント氏は、日本を大惨事に近づけたがっている、ともいえる。なんで友好国にそんなことをしなくてはいけないか、といえば、トランプ氏の頭の中では、日本は仮想敵国なんですね。ただしそれは、軍事的ではなく、経済戦争における仮想敵国というわけです。
     
    昨年のトランプ関税をめぐる議論は、ほとんど1980年代の日米貿易摩擦時代を彷彿させました。確かに、米国の鉄鋼、自動車産業はぱっとしない。でも、停滞する日本経済をしり目に、情報通信業にけん引された米国経済は急速に成長しているのですね。その結果として、円が下がり、ドルが上がるのは、自然な話であるわけです。
     
    米国にしてみれば、全体として好調であるか否かにかかわらず、より高い成長を望むことは自然な話です。このために有効な手は、競合する他国の経済成長を押さえることなのですね。何分、世界全体の需要は決まっているわけですから。だから、米国にしてみれば、日本の経済成長は好ましくない。だから、日本の金利を上げて円高にすることで、日本の経済成長を押さえようとすることは、ごく自然な行動ということになります。
     
    確かに円安は物価高を招きます。でも一方で、企業収益が改善して、給与水準も上昇している。逆に、円高時代に何が起こったかを考えれば、それがさほど幸せな時代ではなかったことがわかると思います。つまり、2010年代の民主党政権の時代、1ドル80円を割る円高となったのですね。この時、物価は抑えられたものの、企業収益が悪化し、多くの産業が海外に工場を移しておりました。この時流行ったのが「追い出し部屋」だったのですね。また、税収も低下した結果、当時の野田政権は消費税増税に追い込まれてしまいました。
     
    物価の上昇に関しては、上昇率以外に、物価の水準ということも考えないといけません。我が国の物価上昇率は1995年以来、0に近い、極めて低い水準を保ってまいりました。この間、他国の物価上昇率はおおむね2%付近を続けていたのですね。これが30年近く続いた結果、日本は物価の安い国になったのですね。これが他国並みの水準に戻る過程では、他国よりも高い物価上昇率が続いても不思議はないのですね。一度楽をしてしまうと、なかなか元には戻せない。でも、他国との乖離はいつまでも続けられるものでもない。楽あれば苦ありが現実というものです。
     
    と、いうわけで、ここは目先の楽を求めて米国の甘言に乗ってはいけません。楽をしたければ、自らが価値を生み出すこと。かつての日本は、世界に先駆けて、半導体技術をものにし、低公害低燃費の車を世界に先駆けて提供し、優れた生産システムを作り上げてきた。同じことをもう一度やればよいだけの話なのですね。
     
    もちろん、米国にしてみれば、そんなことをやられてはたまらない。だから甘い言葉をささやいている。気をつけよう、甘い言葉と暗い道、です。昔の人は、良いことを言ったものです。