結婚なんてしたくない

アップルの新CEO、ジョン ターナー氏が就任後初のお披露目役を担った新型iPhone Duoはインパクトある商品だと思います。既に折りたたみ式のスマホは各種出ていますが、今回はそれらとは一線を画す商品であることは間違いないでしょう。問題はその価格で米ドルでも2000㌦、日本での販売価格は36.5万円で記憶容量が大きい上位機種はなんと57.5万円。これを買った人が山手線でこれ見よがしに使っていたらのぞき見する人が後を絶たないのでしょう。言えることはただでさえ高くなったiPhoneがいよいよ庶民平民を振り切り、選ばれた人だけ持つ羨望の的となること。デザイナーズブランドのファッションと同じ道をたどるのでしょうか?

では今週のつぶやきをお送りいたします。

困惑一杯の秋相場、スタート

北米は9月第1週がレーバーホリディでその3連休明けから学校の新学期が始まります。企業でも夏休みが終わり、今年残り3.5か月の短期決戦、頑張るぞ、であります。(12月後半は実質休みなので3.5か月。)今年のレーバーホリディは9月7日でしたので今週がその開幕戦でありましたが火曜から木曜は散々で今日、金曜日はあく抜けなのか、盛り返しています。以前から指摘していたように「夏の間は何も考えたくない、だけど現実の世界に引き戻された」というのが実態であります。

さて、この相場の悪態の主因は原油高に伴うインフレであります。昨日の相場を見ていてふと思ったのは「トランプ氏はイランを攻めて中東の原油が実質的に輸出しにくくすることでアメリカや傘下に置いたベネズエラ産の原油をアジアや欧州に売りつける気ではないか」という気がしました。今回はホルムズ海峡というより紅海の出口であるバベル マンデブ海峡がフーシ派の支配下になり、サウジがアメリカに「彼らを打ちのめしてくれ」という要請にトランプ氏は「嫌だ」と断っています。朝令暮改の氏の話をどこまで信じるかは別として、アメリカ軍の武器弾薬不足は否めない事実なのでしょう。

思い出してもらいたいのがベトナム戦争。アメリカがなぜあれほど苦しんだかといえばジャングルの中で敵がどこにいるかわからない恐怖と戦略の難しさでした。今回はイラン本体を攻めても革命防衛隊やフーシ派などがかく乱させ図体の大きいアメリカは明らかにやりにくいように見えます。とすれば原油価格は今しばらく不安定で、日本も物価高の基調は続くとみるほうが正解でしょう。もちろん便乗値上げも相当あります。政府はガソリン補助金は10月末まで延長しますが、財源問題が出てくるはずです。当初の本補助金の財源は1.2兆円の基金でしたが、足りなくなったので今回予備費から6160億円を繰り入れました。今の感じですと10月末で残りはわずかというぐらいです。

臨時国会では食品消費税減税問題が議論されるわけですが、最大の注目は財源。ただガソリン補助金だけで今年10月までに1.8兆円使うのです。もし、これを10月末で止めると日本の物価は4%を超える衝撃的な上昇となるはずで補助金行政の最悪のシナリオともいえ、政権にとって極めて厳しいかじ取りとなるとみています。日本にはカネがあるという識者もいますが、今日のカネの話か、50年後も見据えた話なのかよく考える必要があると思います。個人的には日本は政府支出圧力が大きく、カネのかかる国家運営を行っており、金はあるという識者はへそくりを取り崩す話をしているだけだと考えています。

結婚なんてしたくない!

国立社会保障 人口問題研究所が発表した出生動向基本調査で「一生結婚するつもりはない」を選んだ18-34歳男性は24.0%、女性が21.5%となり、今世紀に入りその傾向に拍車がかかります。結婚が魅力的と映らなくなったのは表層的には子供の教育や各種金銭面が要因として挙げられます。確かにそれらは正しいと思うのですが、それ以上にそれら年層の人たちの価値観の変化をもう少しくみ取る必要があると思います。

kyonntra/iStock

今世紀になって増えてきているということはトレンドを作っているのはバブル崩壊以降に幼少期を過ごした人たちでその基本は個人主義であるのは社会学的にも指摘されています。また社会もそれに呼応するようにおひとり様ライフを支援するようになっており、スーパーに行けば一人用総菜、レストランもおひとり様歓迎であります。カフェでまったり過ごすのも、ショッピングでも自分の好きなところを好きなだけ見る人が増えています。

そこに欠けるのは家族とファミリーツリーの考え方。欧米では家族、親戚づきあいは当たり前でクリスマスや感謝祭で親戚一同が集まり、ギフト交換をするのが良き習慣となっています。日本では家族が親のところに集まることも減り、それよりも旅行に行き、自分たちだけの時間を優先することが普通になっています。ではなぜそこまで家族という思想が離反したか、私が1つケーススタディしたいのは儒教と朱子学の陰が薄くなったこと。これが当たり前だった江戸時代と明治時代から急速な離反や変化が起きたと仮定すればその理由を探る価値はある気がします。

私の周りの日本人は離婚経験者も含め独身者が多いのは確かです。特に結婚生活がうまく行かなかった経験者ほど「もう一生独身でいい」と思う人は多いようです。いやカナダ人でもそういう人はいて先日ビールを一緒に飲んだ70歳になる男性は結婚経験なし。その彼の高校のクラスメートが言うには「彼女ができたこともあったが嫌な思いをしたようだ」と。一種のトラウマなのでしょう。男も女も付き合い始めは本性を見せないけれどあるところから牙をむく、するとそこには後悔だけが残るわけです。「結婚なんてしなければよかった」と。赤の他人同士が一緒になるのは勢いだけではこなし切れない複雑なプロセスがあるともいえます。

後記
来週から日本に10日間ほど行きますが、5連休などもあり、暇になるかと思いきや、連休中に会議があったり、日本に行けば行ったでやらねばならないことで忙殺されそうです。アパートに新規で入居した外国人数人にもsay helloをするようにしています。オンラインだけでは信頼感が十分ではなく、ほんの10分でも立ち話をするだけでその関係は圧倒的な強さに変わります。オンラインだけでは人間的関係が希薄で事実関係のみに限った交渉ややり取りになりがちで言葉もきつくなることもしばしばですが、一度でも面識があると全然違ってきます。そういえば弊社のITとAI化をお願いしている人とも会えば飲む関係です。そこにはデジタルでは割り切れない人間関係構築の重要性が隠されているとも言えます。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年9月12日の記事より転載させていただきました。

アバター画像
会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント