やりたいことは先延ばしにしないほうが良い

内藤 忍

多くの人が陥りがちな人生の後悔の原因が「やりたいことを先延ばしにする」ことです。かく言う私も先延ばしにしてしまって後から後悔していることが少なくありません。

欲しいものや体験したいことがあっても、もう少し様子を見てからとか時間やお金に余裕ができてからなどと自分に言い訳をして行動するのを見送ってしまう。

しかし、冷静に考えると先延ばしにすることは想像以上に機会損失が大きいことに気づかされます。

まず現実的な問題としてインフレによる価格上昇で手が届かなくなってしまうリスクがあります。

頑張れば買えたものが、値上がりしてしまって手に入れたくてももはや買えなくなってしまう。

後からあのとき決断していればよかったと悔やむケースは枚挙に暇がありません。

私も今や100万円を超えるようなブルゴーニュの高級ワインの20年前の価格を知ると、なぜあの時に買って飲まなかったのかと残念でなりません。

あるいは、10年前に良いなと思ったハワイのコンドミニアムもいつか買おうと思っているうちに手が届かない価格になってしまいました。

コストが上がるだけで済めばまだ良い方で、アクセスできなくなって二度と実現できないことすらあります。

ロシアやウクライナに観光旅行に出かけることは、私が生きている間にはもう不可能かもしれません。

また、人の感情や好奇心は決して永久ではありません。

いま目の前にある強い興味や情熱も、時間が経過すれば薄れ、いつの間にかどうでもよくなってしまったりします。

興味を失った後に行動を起こしても、そこで得られる感動や満足感は、今この瞬間に得られたものとは比べものになりません。

さらに、年齢を重ねるにつれて、新しい経験に挑戦するためのエネルギーは確実に低下していきます。

お金や時間に余裕ができた頃には、気力が失せてしまったり体力的に諦めざるを得ない状況に追い込まれるのは非常にもったいないことです。

そもそも人生において最も不確実なのは残された時間の長さです。

やりたいことを後回しにし続けた結果、一度も挑戦する機会を持たないまま人生の幕を閉じてしまうことこそ、最も避けるべきリスクです。

「いつかやる」と思っていると「やらない」で終わってしまうものです。

だから、やりたいと思ったその瞬間に無理をしてでも行動することが後から考えると最高のタイミングになります。

私もやらないで後悔していることがいくつかありますが、今更やらなかった過去を振り返っても仕方ないので、これからでもやれなかったことを躊躇しないでチャレンジしていこうと思っています。

yamasan/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年9月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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