城内実経済財政担当相は9月25日の記者会見で「狭義のリフレ政策はすでに終わっている」と発言し、「現状はデフレではない」と明言した。ついに高市政権も「デフレ脱却」宣言を出すのかと思ったら、そうでもないようだ。外為市場は混乱し、この発言のあと円安になって1ドル158円に近づいた。

「リフレは終わったが利上げするな」という矛盾
日本銀行は9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%に引き上げた。物価が上がり、賃金も上がり、円安が続いているのだから当たり前である。
ところがこの日の会合で、城内氏は日銀の政府委員として「これまでの利上げが経済に及ぼす累積的な影響を十分点検」するよう求めた。要するに「今まで十分上がったのでもう上げるな」ということだ。
これで外為市場は大幅な円安になった。2日の発言はその火消しのつもりだったのだろうが、利上げを止めることはリフレ的(inflationary)な政策である。これが「城内は政策がわかってない」というメッセージを市場に送り、市場は混乱した。
片山財務相「ワンボイスに」
これに対して、片山財務相は日経新聞のインタビューで「これから政府はワンボイスだ」と軌道修正をはかった。これは9月22日の日米首脳会談で、トランプ大統領が高市首相に円安への懸念を伝えたことが影響しているようだ。
9月の日米首脳会談では、トランプ大統領が高市首相に円安への懸念を伝えたとされる。ベッセント米財務長官も、日本経済はすでにデフレを脱却しており、政策転換が必要だという認識を示している。
片山氏はベッセントに「高市政権はリフレ政策ではなく積極財政だ」と説明しているが、ベッセントは両者を区別していない。彼も指摘したように、政権に円安のメリットを説教するエコノミストが集まってリフレ的な政策を進めている。
リフレを卒業したなら「財政リフレ派」を切れ
彼らは利上げ反対と財政拡大を同時に主張するので、財政リフレ派と呼ばれている。ベッセントの「reflationをやめろ」という勧告も、円安の原因になるインフレ的な金融・財政政策をやめろという意味だ。
円安を止めたいなら方法は単純だ。城内氏のように日銀に介入しないで、利上げを認めればいいのだ。それよりもっと効果的なのは、財政リフレ派を追放することだ。
片山氏によれば、若田部昌澄氏と永浜利広氏は「今はリフレ政策をとる時期ではない」ということで一致したらしいから、残りの片岡剛士氏と会田卓司氏を交代させれば、メッセージは明確になる。







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