今年、私の後輩の結婚式に招かれた際、ある意味、別の興味がありました。4人家族で3人が医師。結婚した娘だけが医師ではありません。お父様は日本人なら誰でも知っている大病院の院長、奥様は美容整形、姉は確か普通の医師だったと思います。お父様といっても、私のほうが歳上になってしまいますが、ご挨拶をした際、なるほど、凛としていて大病院を仕切る人格者なのだろうと感じました。ですが、結婚した娘は美容整形の母親の方が稼いでいるようなことを言っていた記憶があります。一言、「もうかるんですよ」と。
私の友人が美容整形をしたくてたまらないらしく、先般、東京から有名な美容整形の先生が大阪にやってきたのでわざわざコンサルに行ったそうです。「どうだった?」ときけば「あれもこれもいろいろ言われて全部やると70万円の見積もりだった」と。美しくなるコストなのか、有名美容整形の先生にかかる為のプレミアム料金なのか、はたまた「あれも、これも」と付け足すことで値段を釣り上げる昭和の時代の剛腕商法で弱い女性の心理を突いているのか、これは何とも言いようがありません。

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この美容整形の先生に会うまでは自分の顔のどこを直せば美しくなるか、寝る間も惜しんでAIに聞いていたくせに見積もりを貰ってからはその話題にも触れることはなくなりました。私は人が美しく見えるにはまず、心を磨くこと、ついでバランスの取れた食べ物を摂ること、そして健康的な生活をすることだと思っています。あえて外的な処置をするならこれは個人的好みの問題もありますが、絶対第一がヘアメイク。つまりきちんとした髪型のセットなりをして自分に似合う髪型とそれをしっかり手入れすること、これが重要だと思います。あとは洋服ですが、高いものにこだわるのではなく似合ったものを着る、あるいはネックレスなりの装飾品を華美にならない程度に足してあげるだけで十分美しくなると思います。
さて、美容については女性に限らず、男性のほうがむしろお熱ではないか、と思うほどであります。男性が美容を意識し始めたのはこの10年ぐらいだと思います。私が通う美容院の男性美容師が耳元で囁くんです。「化粧、私もしているんですよ。ひろさんもどうです?」と。それが影響しているのか、先般、オールインワンの化粧品を買ってみたのですが、なぜ美容を意識したのか、と言えば社会が豊かになった証拠なのでしょう。特にこの歳になると「じじぃ」との境目、いや年齢的にはとっくにじじぃ領域にある中、いかにじじくさく見せないか、ここに注力しているわけです。
そこで気を配るのが歩き方。歳をとると狭い歩幅のズルズル歩きは避けられません。そこで普段から歩く時に背筋を伸ばして腕を振り、若い人の歩くスピードについていくことを意識するのです。普段、何気に歩いていると思いますが、前を行く人との距離を離されないようにする意識をする人は少ないでしょう。私はこれをどこで学んだかというとかつてマラソン大会に何度も出ている中で自分のペースが落ちないように程よい速さの人についていくことを体得したのです。
さて、美容ブームは供給側である先生と需要側であるクライアントの両面から見る必要があります。需要側は美しくなりたいという人間誰しも持つ願望の上に男性の美容整形もふえていることからこれはしっかり右肩上がりなのでしょう。ネットフリックスの「ダウンタイム」がヒットしていることもあるでしょう。
一方、供給側、つまり美容整形の先生の話はこの一言が全てを物語る気がします。「直美」。なおみではありません。ちょくびと読みます。意味は医師が国家試験に合格後、2年の必須である初期臨床研修を終えた後、大学病院に残らず、開業医をするわけでもなく、すぐに美容整形とか美容皮膚科に行くことを意味します。「直接美容整形」の略です。
なぜ、直美になるか、といえば一つは医者は儲からないのジンクスが破れないこと、大学病院に残れば一般企業に就職するより給与も待遇も悪く、なんのために医師になったのか、と嘆く人が続出という事実なのでしょう。そもそも医者=儲かる職業と考えるところで終わっているな、と思います。私の友人の親は京都で開業医を長年やっていたのですが、先般リタイア。この友人から過去25年ぐらい聞かされていたのは父親が金持ちで毎日のように飲み歩き、旅行三昧でいい生活をしているという話でした。まぁ、典型的な昭和の開業医だったのでしょう。これを聞けば医者はいいな、なのですが、やはり医師の父親を持つ別の友人は「医療機器をローンで買っているから資産としてはマイナスなんじゃないの?」という話もあります。
つまり医者は大学に残るも地獄、独立するも地獄、ならば直美は稼げるからいい、ということでしょうか?そういえば産婦人科になりたがる先生が足りていません。理由は医者の中でも特にきつく、医療訴訟にもなりやすいとして三大不人気診療科目、産婦人科、外科、救急科の一つだからでしょう。
医者も世俗的になったとも言うことでしょうか?
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年10月12日の記事より転載させていただきました。







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