税金を払うのは「嫌」、無駄に使われる税金を払うのは「もっと嫌」

内藤 忍

そもそも税金を払うのが好きという人はあまりいないと思います。私も正直いって税金は多いより少ないに越したことはないと思っています。

しかしそれ以上に嫌なのは、せっかく働いて納めたお金が制度の抜け穴のような仕組みや非効率な政策で消えていくことです。納税したお金が納得のいかない使われ方をされるのは真面目に納めたお金が溶けていくようでストレスです。

最近のニュースを見ていても、税金が納得いかない形で使われている事例が少なくありません。

たとえば、事実上の解党状態になりながら所属議員を1人だけ「受け子」のように残すことで、総額で10億円超の政党交付金を受け取ろうとする政党があります。

それが、中道改革連合です。

立憲民主党と公明党との合流協議が決裂事実上解体しましたが、衆院議員ひとりを残して政党を存続させています。

衆議院選挙の清算などに充てるという自分本位の言い訳をしながら、10月20日に政党交付金およそ5億8000万円を受け取りました。

さらに12月分に交付されるものも含め、約11億6000万円を受け取るようです。階猛幹事長(写真)は記者会見で「負い目を感じなくてはいけないものではない」と開き直っており呆れるしかありません。

制度の抜け穴を突いたズルい方法で政治家としてはあり得ない行動です。

また、東京都が低所得者向けにスマホを最大3ヶ月間無料貸し出しし、通信料まで都が負担するという事業も話題になっています。

スマホがない人に公式アプリからのポイントを還元するために端末を貸し出すのが目的のようです。

しかしスマホを短期で貸出ししても期間が終わった後で返還されてしまえば実効性はありません。そのために必要な膨大な行政の手間とコストを考えると、税金の使い方として疑問を感じます。

国民の税金がこうした形で使われていく現状には強い嫌悪感を覚えます。

選挙によって政治に民意を伝える努力も必要ですが、国や自治体の無駄遣いに対して個人の力ですぐに変えるのは現実的には困難です。また文句を言ったところで単なる気休めのストレス発散にしかなりません。

それよりも静かに自分自身の「手取り」を増やし「資産」を守る方法を考えることです。

例えば、法的に認められた税制優遇や減税制度をしっかり調べてフル活用し、払うべき税金をコントロールする。そんな対抗策によって怒りを「静かな行動」に移すしかありません。

いずれにしても国民から集めた税金を自分のお金のように扱う政治家を許してはなりません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年10月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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