プラットフォームのベースとなる電波政策とそれに乗るコンテンツ政策は併行して考えねばならない。3月16日「全米ブロードバンド計画」が発表され、これをフォローする形で原口総務大臣より幾つかのコメントが発せられた。中でも印象的だったのは帯域も可能な限り調整し日米サービスの相互乗入れも可能にすべきと言う点であった。
今後紆余曲折はあるにせよ進むべき道に就いては方向性かなり見えて来たのではと思う。
一方、翻ってコンテンツ政策の状況はどうだろうか?結論として視界不良と言うしか無いのではないか!本来、将来の無線通信を舞台としたダイナミックな展開が議論されるべき所であるが何と足下のNTTフレッツにバンドルする放送サービス「光テレビ」がスポーツ、ドキュメンタリー、映画そしてニュースの看板チャンネルを10チャンネル弱今月末で放送終了するとの事である。仄聞する所、売り手である各チャンネと買い手である光テレビの価格交渉が決裂した結果との事だが40万世帯の加入者を有するプラットフォームから看板チャンネルが10チャンネ近くごっそり抜けるような話は過去に聞いた事が無い。そもそも光化の意義の一つとして国民が見たいコンテンツに何時でも自由にアクセス出来ると言うのがあった筈だ。
又、先週社会的に影響力ある方が次々に「NHKのコンテンツはネットに開放すべき」との趣旨の発言をされている。しかしながらその後の進展が全く見えて来ない。そうは言っても権利処理或いはそのベースとなる著作権法そのものに係る問題とか一筋縄では行かないという事が改めて判ったという事であろうか?もしそうなら同じ堂々巡りを10年以上繰り返して居る事になる!
国家戦略案件として電波帯確保しての無線通信があり、NHKコンテンツのネット開放がその一丁目一番地とするならばかかる状況は座視して良い訳無い。就いては下記にて取り進めれば成功するのではないだろうか?
=提案=
1).NHKコンテンツのネット開放が国民の幸せに直結する事、そしてNHKの利益になる事(将来の番組輸出など)周知徹底する。
2).次いで、国家事業として行なう事決定し同様周知徹底する。
3).著作権の改正が必要でこれには国際的な調整が必要と予想されるがこれは「地球環境問題」同様グローバルな視点で戦略立案行い日本がリーダーシップ発揮する必要ある。
「全米ブロードバンド計画」と歩調合せればアメリカも乗ってくるのでは?
著作権法改正でリーダーシップ発揮する事は将来のコンテンツビジネスでの有利な展開の前提であり国益に適う。
山口 巌 会社員
コメント
数回にわたって電波政策をとりあげていただき、有難うございます。技術的なことはやや難しく理解不十分ではありますが、池田先生や山口様が辛抱強くとり上げることで、いかに日本のメディア業界が既得権死守の論理で動いてきて国民に周知してこなかったか、が広く知られてくると思います。NHKの民営化もことごとく民放連が反対し続け、電波の多チャンネル化も総務省はそちらに舵をきりたかったのに、テレビ、新聞が政治家を使って邪魔をした、ということは関係の役人から聞いたことがあります。その力関係はどういう経緯で変わる可能性があるか教えていただければ嬉しいです。勝手ですが
ブログでもとりあげさせていただきました。
http://blog.livedoor.jp/ksytkak/archives/1100513.html