人類の生存競争にみる(笑)コミュニケーション能力のアップデートのススメー小川浩( @ogawakazuhiro )

2010年08月20日 13:25

文章を書くということは、なにかしらのデータを読者に伝えるためのプログラムを書くことです。
つまり構造的なテキストを書き、読みやすく伝えやすくできるならば、それは良質なプログラムを書くことと同じです。

僕はいま、ビジネスパートナーである小川和也氏と次世代ソーシャルメディアに関する書籍の原稿を書いていますが、本はデータを第三者に渡すためのソフトウェアパッケージと同じだと考えています。このエントリーの趣旨とは関係ないですが、その意味で、電子書籍化へのシフトとは、組み込みソフトからWebアプリへと移行するクラウド化と同じことなのかもしれませんね。

さて、本題です。


皆さんは、人類が実は一つのルーツではなく、何種類もの人類が存在していたことをご存じでしょうか?

現在見つかっている古代の人骨の化石だけでも、どうやら10種類以上の人類がいたことがわかっています。彼らは厳しい生存競争を繰り返し、徐々に生き残る種と死滅する種が現れ、最終的には2つの種類に絞られます。

それがクロマニヨン人とネアンデルタール人です。
学校で、ネアンデルタール人が進化してクロマニヨン人になったと教わった人も多いかもしれませんが、この二つの人類は異なるDNAを持つ、別の種です。さらにいうと、この両者は少なくとも2万年は同じ時代を過ごしています。

姿形は似ています。ネアンデルタール人のほうが体格が良いうえ、実は脳の大きさは若干クロマニヨン人より大きいくらいです。ただし首がネアンデルタール人のほうがクロマニヨン人より短かった。

ネアンデルタール人が死者を埋葬し、その死を悼む習性があり、絵を描くような芸術的センスもあったことが分かっています。つまりクロマニヨン人と比べて特に劣っているようなことはなかったと思われます。

ではなぜ、クロマニヨンが生き残り、ネアンデルタールが滅びたのか。

それは既にヒントを書いておいたのですが、お気づきでしょうか。
実は、首の長さの違いにあったらしいのです。つまり喉がクロマニヨンに比べてネアンデルタールは短く、声帯が未熟であった。声帯が短ければ、言葉をしゃべろうにも、あまり多くの母音を発音することができません。つまり、クロマニヨンは集団生活をする上でさまざまな情報、例えば危険な動植物に関する知識や、狩りの仕方等を第三者に伝えることができます。ネアンデルタールももちろん話すことはできたが、クロマニヨンのコミュニケーション能力と比べると差異があり、その遅れが長い年月の中で彼らの命運を決めることになってしまったのではないか、と推察されているのです。

この話の中で僕が言いたいことは2つです。
一つ目は、学校で習った事実は、新しい技術や発見によって常に上書きされていく。常に僕たちは新しい事実を知ることで知識のリバイスをしていくことが必要なんです。(そこから真実を抽出することも必要です)
二つ目は、コミュニケーション能力が一つの種の運命を決定づけたように、社会においてなにより重要なのは、話し、書く、そしてもちろん聞く・理解するという能力なのだという再認識です。

よいコミュニケーターであること。よいプレゼンターであること。よいディベーターであること。
現代社会で優れたビジネスパーソンとして、クロマニヨンの例にならうとすれば、自分たちのポジションに応じたコミュニケーション能力を身につけることです。

そしてそれは同時に、常に時代にあったテクニックやスタイルを身につけていかねばなりません。
時代に応じて柔軟なコミュニケーションスキルにアップデートしていくこと。それを面倒だと思ってはいけないのです。

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