原子力発電の終焉

2011年03月17日 08:52

BBCが報じる所では

ドイツのメルケル首相は15日、福島第1原発の事故を受け、国内にある17基の原発のうち、1980年以前に稼働を開始し、老朽化した可能性がある7基について、運転を3カ月間停止し、安全性を点検すると発表した。点検後の対応については、結果が出てから判断するとしており、安全性に問題のある原発が見つかれば、早期に閉鎖する可能性もある。同首相はまた、再生可能エネルギーへの転換を急ぐ方針も示した。 

との事である。個人的な印象であるがドイツは今後原子力発電から撤退するのではと思う。


誤解を恐れず判り易く言えば、元々どうするか迷っていた所を今回の日本の事故がどんと背中を押したと言う所ではないだろうか?

ドイツはBBCのここ2年の調査で、世界に対し最も良い影響を与えた国に連続して選ばれてる。従って、今後世界、殊に先進国の原子量発電所の新規建設にドイツの選択は重大な影響を与える筈だ。

翻って日本では、今回の事故により新たな原子力発電所の建設は絶望的と思われる。地区住民が大反対するからだ。電力会社が原発の安全性を説明しても、こういう事故が起こってしまっては何の説得力もない事は明らかだ。

ここで問題になるのは、国の電力政策が原子力発電ありきで策定されている事実である。

電力
http://www.yonden.co.jp/life/kids/museum/energy/japan/008.html

1980年と2018年を比較すれば明らかであるが石油による発電が大きく割合を下げ、代って原子力発電と石炭火力が比重を増やしている。

恐らく政情が不安定な中東に原油供給の90%を依存する日本としては、カントリーリスク軽減の観点でかかる政策になったものと推測される。

チュニジアから始まったジャスミン革命に触発された民主化運動は、結果サウジアラビア、バーレーンのシーア派、スンニ派の宗教対立に迄発展しており、間違った選択とは思えない。

今回の震災は1,000年に一度のものであり、政策当局の想定外であった事は事実である。それはそれで理解するにしても、問題は今後をどうするかである。

日本は省エネをどう進めるのか?
原子力発電で予定した電力を石油以外の何で賄うのか?

これらを、しっかり考え、早急に市場に向けてメッセージを出す必要があると思う。

市場は決して怒鳴ったりしないが、メルトダウンと言う形で意思表示するからである。

山口 巌

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