民進党はさらに沈むのか?

北尾 吉孝

民進党の代表選挙が先週金曜日に告示され、蓮舫代表代行、前原誠司元外務大臣、玉木雄一郎国会対策副委員長の3名が立候補を届け出ました。来週木曜日の臨時党大会で、新代表が選出されます。現況、地に落ちたその党勢を如何に図り行くかといった議論が盛り上がりを見せるではなく、蓮舫さんの日本及び中国台湾省の「二重国籍」疑惑を巡る騒ぎがどんどん大きくなっています。

本件につき私見を申し上げれば、言うまでもなく人種差別的見解を述べるわけではありませんが、台湾人の父親を持つ蓮舫さんですから、当時の法律に基づき「生まれたときから日本人」で有り得るはず無しとは常識的に分かりましょう。「18歳で日本人を選んだ」と言う彼女がその中華民国籍(台湾籍…日本では中国籍)離脱手続きをちゃんとやっていたかは疑わしい限りです。当該疑惑に関してはアゴラでも池田信夫さんや八幡和郎さん等が網羅的に取り上げ指摘し続けています。

私は本日も池田さんのツイート『「生まれたときから日本人」は真っ黒。1997年の「自分の国籍は台湾」という発言は、このどっちとも矛盾する支離滅裂』等々をリツイートしておきましたが、此の疑惑に対する蓮舫さんの支離滅裂な弁明を聞いているに「ごめんなさい、それ分かんない」と言いたいのは国民の側ではないかと思います。

一昨日も「民進党・蓮舫議員 テレビ番組で二重国籍を否定も『Twitter』炎上中」といった記事もありましたが、国民がこれだけ関心を持ってこれだけネットで炎上しているにも拘らず、未だ現下の騒ぎを収束させ得る手元にあるはずの「国籍喪失許可証」が世に示されていないのは一体どういうことかと思います。

「蓮舫氏、再び台湾籍放棄」(日経電子版)や「改めて台湾籍放棄の手続き」(NHK NEWS WEB)といった見出しの記事が、昨夜より見られます。之については先程、「アホなメディアだなあ。改めて提出というのは前に提出した人が2度目に出すことを言うんじゃないのか」という指摘もあります。

更には例えば先々月23日、蓮舫さんはその出馬会見で「私は岡田克也代表が大好きです。ただ、1年半一緒にいて、本当に”つまらない男”だと思います。人間は”ユニーク”が大事です。私にはそれがあると思います(笑)」と「笑顔でアピール」したようですが、こうして聞こえてくる蓮舫さんの種々の発言を受けて思うは、配慮や思慮の類が全く感じられない人ではないかということです。

そもそも日本国籍を得て台湾籍を離脱し日本人であることを選んだならば、野党第一党の党首の選択という日本の将来に大事な選挙で何故「村田蓮舫」という本名を用いないのかと思います。彼女が日本人であるなら尚の事、ファーストネームを呼び捨てにするでなしに、当たり前に苗字を名乗るべきではないでしょうか。彼女がTwitterやInstagramのアカウントで「@renho_sha 」つまり「謝蓮舫」という中国名を使っているのも気になるところです。

勿論、上記した手元にあるはずの御墨付が出されたらば、蓮舫さんが何を目指そうが構いません。しかしながら、民進党は碌々調べずして次の代表候補にしたことは、私に言わせればナンセンス極まりないと思うのです。今回の代表選でハッキリ分かったのは、民進党は既に終わった政党だということです。

昨年1月「民主党再生の一縷の望み」と若干期待していた細野豪志元幹事長についても、今回出馬しないばかりか「蓮舫氏支持に回る」のですから御話になりません。先の都知事選でも当初より明確に所謂「民共共闘路線」に疑義を呈し、都議会民進党の出馬要請にも筋を通して候補にもならなかった長島昭久元防衛副大臣の方が、細野さんよりも前途有望だと思うようなりました。

何れにせよ「生まれたときから日本人」である蓮舫さんは、一刻も早く手元にあるはずの証拠を世に示して貰いたいものです。仮にきちっとした物なく二重国籍になっていたならば「国会議員の経歴詐称は公選法違反」ですから、そもそもが法に触れていた蓮舫さんを大臣にまでした菅内閣や野田内閣とは一体何であったか、という話にもなってくるでしょう。

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