タレント蓮舫の詐欺的行為の数々は許されるのか

八幡 和郎

民進党の蓮舫代表は、これまで国籍選択をしなかった、つまり、日本籍と中国籍(台湾籍)のあいだで日本という国を祖国として選ぶことを示すいかなる行為もしたことないことを明らかにした。

本人の気持ちの上でのアイデンティテイが台湾や華人にあることはこれまで表明してきたのであるから、蓮舫氏にとっては,日本は政治というビジネスの場でしかないといわれても仕方ない。

そして、往生際が悪いとしかいいようがないのだが、いまだもって、17歳の時に国籍選択するまでの一時的措置で、合法的な二重国籍状態となる「国籍取得」の手続きをした17歳のときの国籍取得をしたことをもって日本国籍単独になったと勘違いし信じていたとの主張を続けている。

しかし、蓮舫氏は過去に二重国籍であることを積極的にPRしてきたのであるから、そんな弁解は通らないし、もし、そういう主張をするなら、「私がそう言ってるんだから、違うというならそいう貴方が証明するべきよ」という態度は止めた方が良い。

そんなのは、仮に女性を暴行したとマスコミで自慢していた男が、あれは冗談で同意の上だったから、暴行だというなら女性が証明すべきだとか、実は万引きしたと自慢げに吹聴しておいて、あれは、レジを通り忘れただけだから万引きでないと弁解してるようなもので、普通は通らないし、そういうなら自分で違うと誰もが納得するように証明すべきであって、そんな弁解を垂れ流しているマスコミもあきれたものだ。

また、蓮舫氏がうっかりでなく、自覚していたはずと言う状況証拠もいくらでもあるが、それは、あらためて徹底的に追及していかねばなるまい。

しかし、ここで論じたいのは、過去の二重国籍発言についてのモラルである。蓮舫氏が公式に、あるいは、党内でしている弁解は、二通りある。ひとつは、「だった」と過去形でいったのに、現在形で報道されたという話だ。

しかし、それが一回だけならともかく、朝日新聞など影響力が強く抗議すればきちんと直すところでのことで、しかも、たび重なっていることは通常あり得ない。

さらに、今回、国籍選択をしていなかったことを明らかにした以上、蓮舫氏は国籍取得を持って台湾籍を離脱した、つまり、二重国籍であったことはないという認識だったというわけだから、過去形誤解発言は虚偽だったことになる。

もうひとつ蓮舫氏がしている言い訳は、タレントやキャスターとしてハーフであることが売り物だったので,その延長線上で、二重国籍だといったのだという弁解である。

それはセールストークとしてありえないわけでもないが、産地偽装とかAOCなど公的機関の認定についての嘘みたいなものではないか。

もし嘘なら「父がアメリカと日本の半分、母が日本と台湾の半分」とかいったショーンK氏が芸能界を追放されたのだから、蓮舫もそれに近い重大な詐欺的行為をおかしたことになるのではないか。

つまり蓮舫氏の言い分の通りなら、「国産ワインをフランス産ワインと偽ったつもりが、実は、本物のフランス産だったことが分かった。嘘のつもりが嘘でなかったので、ラッキー」とでもいいたいのか。

こんな元タレントは、議員辞職に追い込まれて芸能界に復帰したいといっても、絶対に受け入れるべきでない。

いずれにしても、蓮舫氏の言い分のひとつを信じるとすれば、別の許しがたい欺瞞があったことになるのに、それをマスコミは指摘をしない。どうしてなのか。これから十分に議論すべき課題となってこよう。