サテライトオフィスなどで有名な徳島県神山町には、サテライトオフィスができる前から、少なくとも年に1回は、足を運ぶようにしている。
→ 神山町のさまざまな取組・背景について、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
●大南信也さん講演『創造的過疎から考える地域の未来』
面白い地域は、一度で分かった気になるのではなく、何度も何度も足を運ぶべきだと思う。神山町は、美味しい、楽しい、美しいからいつも新たな発見がある。
敢えてもう少しかたく言えば、本質的な取組が同時多発的に、かつ、それぞれが密接に繋がりながら生まれ深化しているので、神山町に訪問するたびに地域づくりのさまざまな刺激や気づきがある。
今回紹介したいのは、「かま屋」。
神山の農業を次世代につなぐための取組「フードハブ」の一環として、役場と企業が共同出資した会社が運営している。
「地産地食」(地産地消ではない。僕は消費するだけの地産地消より深い言葉だと思う。)を掲げ、できる限り地元の農産物を活用。
「産食率」をホームページやお店の中で分かりやすく、美しく説明している。お店には、契約する農家の名前がひとりひとり掲げられて、地域超密着であることがよく分かる。
食事を適正な値段で提供しながら(=地元の農業にしっかりと利益を還元しながら)、神山町在住者・通勤通学者には、特別料金で提供し、地元の方にも愛されるお店だ。
そうした取組が、全国農業新聞の1面トップなどで取り上げられるなど注目を集めている。
しかし、今日、紹介したいのは、そうした観点だけではない。
かま屋における「セルフサービスの楽しさ」だ。
セルフサービスと言えば、フードコートや高速道路のサービスエリアをイメージするが、決して楽しいものではないし、どうしても安っぽい印象を受ける。ところが、かま屋は、自分で運ぶことすら楽しいのだ。
木や食材の香りの良さ、お店の真ん中の厨房、窓から眺める神山の美しい景色・・・
それだけではない。
無駄のない動線。そして、神山の杉を加工した特製のトレー。
手触りがとても気持ちいい!
特製のトレーを欲しくなったが、これは非売品とのこと。トレーを持ちたければ、お店に通うしかない。皆さんも、ぜひ。
かま屋ホームページは、こちら。
営業時間
- モーニング 8:00 – 10:00
昼ごはん 11:00 – 14:00(売り切れ次第終了)
お茶 14:00 – 17:00
晩ごはん 18:00 – 21:30(L.O. 21:00)
定休日 月+火(月祝の場合営業)
もっと知りたい!
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<井上貴至 プロフィール>
<井上貴至の働き方・公私一致>
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学生・卒業生への熱いメッセージです!
<井上貴至の提言>
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編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年11月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。