反省、2018年。展望、2019年

2019年01月01日 11:30

賀正 でございます。
いつものとおり、2019年を始めるに当たって、2018年を振り返ります。
「City」「Cool」「Convergence」3本柱のプロジェクトです。

1 CITY

Pop & Techの街づくりをするプロジェクトです。

1) CiP

港区竹芝にデジタル・コンテンツ産業集積特区を作る「CiP」。Pop &Tech 特区CiP。社団法人「CiP協議会」を設立し、2020年度の街開きに向け進んでいます。

通信、放送、IT、音楽、アニメ、ゲーム、お笑い、広告、商社、VC、学校など60社・団体が参加し、内閣官房、内閣府、総務省、経産省など政府とも連携しています。

国家戦略特区として総理大臣の認定を受けており、テストベッドを構築します。既にアーティストコモンズ、サイネージ実験、世界オタク研究所等のプロジェクトが走っています。

2018年はCiPファンドを立ち上げ、起業支援を始めました。StartMeUpAwardなどの起業支援の取組も強化するとともに、「i大」のサテライト誘致などによる「超教育」構想を進めます。

京都・沖縄等の都市、スタンフォード大学、ロンドン大学、マレーシア・イマジニアリング研究所、韓国政府・コンテンツ振興院など海外との連携も強化します。

2018年にはPop& Techイベントとして「YouGoEx」を竹芝で開催しました。音楽、オタク、ビジネス、超人スポーツ、eスポーツ、キッズ、そしてテクノロジー。ゆくゆくはSXSWやアルスエレクトロニカを凌ぐイベントに成長させたいと考えています。

竹芝に先端技術を実装する「City Tech委員会」(CT委)も発足させました。ロボット、AI,IoT、5G、8K。総務省、通信キャリア、通信メーカ、自動車メーカ、ソフトウェア、不動産、建設、慶應義塾大学、東京大学、情報通信研究機構、映像配信高度化機構、IPDCフォーラムなどが参画し、東京都、理研などの参加も見込まれています。

2) i大

ICTビジネスの専門職大学「i大」を2020年に設立し、ぼくが学長に就く予定です。
現在、文科省に設立認可を申請中です。

ICT☓ビジネス☓英語の徹底教育、全員インターンの実践教育、オンライン重視。
学生が全員入社する会社を設立し、学生が全員起業できる環境を整備します。

本校舎は東京都墨田区、スカイツリーの近くに新設します。ポップ&テック特区の竹芝CiPにサテライトを置きます。

国家戦略特区を活かします。教育特区の指定も目指します。

教員を派遣し、インターンを受入れ、産学プロジェクトを起こすといった協力を表明している企業は70社を超えています。

第一線の経営者などプロを客員教授として迎えます。すでに100名以上のかたがたが就任を受諾しています。開校までに200名を超え、学生より教授が多い大学となりそうです。

3) 超人スポーツ

身体と技術を融合させ、人機一体の新しいスポーツを開発する「超人スポーツ」。稲見昌彦さんとぼくが共同代表、南澤孝太さんが専務理事として社団法人「超人スポーツ協会」を運営しています。

2020年の超人スポーツ世界大会に向け、新スポーツの開発・普及を進めています。大会「超人スポーツゲームズ」を開催しています。岩手県とも連携して、岩手ご当地超人スポーツの開発も行っています。2025年万博が決定した大阪で、万博公園を使った大会も企画しています。

オランダ・デルフトでの競技会や台湾でのワークショップなど国際展開も進めています。

2 COOL

ポップカルチャーの世界展開やコンテンツの開発を進めるプロジェクトです。

1) 京都国際映画祭

吉本興業が主導する「映画もアートもその他もぜんぶ」のイベント、実行委員長を務めています。京都の街を広く使い、映画人もアーティストも芸人も学生も子どもも観光客も参加する、他のどこにもない祭典にしていきます。先輩格の沖縄国際映画祭との連携も深めます。

2) 世界オタク研究所

国際オタクイベント協会IOEAとCiPが連携し、世界オタク研究所を設立しました。世界各地で開催されるオタク系イベントの動員数は年2000万人にのぼるそうです。そのエンジンたる各国の研究者による総本山を創る。経産省の支援を得て進めています。

3) Artist Commons

アーティストに固有のIDを付与し、コンテンツやグッズ、ライブ等の情報を展開しやすいようにするプロジェクト「Artist Commons」を音楽業界と進めています。

政府クールジャパン戦略にも明記され、CiPをベースに展開しています。経済産業省の支援を得て、データベース作りをスタートさせました。

4) CiPファンド

CiPでの起業支援に当たり「CiPファンド」を設立しました。資金の出し手と起業家とのマッチング基盤が整います。既に複数の出資案件を進めています。政府・クールジャパン機構とも連携します。

5) アニメマンガビジネス

日本動画協会「アニメビジネス・パートナーズフォーラム」。アニメ等のコンテンツ分野がパートナービジネスを開発する活動に協力しています。CiPではこれを横展開させ、出版等の分野のビジネスマッチングを進めます。クリエイター、教育機関、関係業界とともにマンガ・アニメ人材育成カリキュラムの策定にも携わっています。これもCiPとの連携を強化する計画です。

6) eスポーツ

理事を務める日本eスポーツ協会JeSAはじめ3団体が合流、CESA・JOGAも協力して、日本eスポーツ連合JeSUが設立されるなどして、2018年は日本のeスポーツ元年となりました。万歳。推進・協力してまいります。

7) 政府コンテンツ政策

内閣府・知財本部では座長として、知財計画2018と知財ビジョンの策定に携わりました。映画ロケ支援の会議も開催しています。

「クールジャパン戦略推進会議」では竹芝・CiPがモデル拠点とされ、クールジャパン官民連携プラットフォームも設立されました。その活動に参加・協力していきます。

文化審議会著作権分科会の議論にも参加し、これら議論を反映させています。

そして昨年は「海賊版サイト対策」で大揺れとなりました。タスクフォースの共同座長を務め、調整に汗をかきましたが、とりまとめに至らないという事態となりました。その後、官民連携の体制が構築されつつあり、対策は2.0に向かっています。

8) NHKクールジャパン

日本のクールを発信しつづける番組、14年目に入ります。BSを代表する長寿番組になりました。2017年は「メガネ」、「防災」、「あのNot Coolは今?part2」、「ギョーザ」、「昭和レトロ」、「TOKYO再発見2020 中野・高円寺」の巻に参加しました。

3 CONVERGENCE

メディア融合や新メディア開発を進めるプロジェクトです。

1) デジタルサイネージ

デジタルサイネージコンソーシアム」設立11年。2020年に向け、多言語・防災おもてなしサイネージとが国家課題と位置づけられ、総務省2020年ICT懇談会の場で方策づくりが続いています。これを推し進めます。総務省の実証実験にもCiPとして参加・協力しています。

2) 4K8Kパブリックビューイング

4K8Kはじめ超高精細映像パブリックビューイングの施設整備も総務省が推進しています。その推進母体として、「映像配信高度化機構」を設立、ぼくが理事長に就きました。NHK、NTT、NTV、スカパーJSAT、ソニーなどによって、実証開発や普及促進に努めています。2020年Tokyoまでに全国に超高精細・大画面のパブリックビューイング場を整備します。

3) IPDC/スマート放送

放送の電波に通信技術であるIPを乗せるサービスを開発するIP Data Casting(IPDC)。代表を務める「IPDCフォーラム」とともにCiP特区でのメディア融合実験を企画しています。TFMグループが進めるVlowマルチメディア放送もCiPでの通信・放送融合実験を計画中です。民放連でぼくが座長を務めるネッド・デジタル研究会でもこれら企画を論議していきます。

4) オープンデータ

オープンデータ対策を進めます。VLED(社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構)に協力し、普及啓発に努めています。

5) データ流通

データ取引市場の形成はじめデータの提供・利用を進めるための社団法人「データ流通推進協議会」を設立し、理事に就任しました。内閣官房IT戦略室、総務省、経済産業省での検討を踏まえ民間として立ち上げたものです。オープンデータとともに推進します。

6) シェアリングエコノミー

内閣官房IT戦略室の検討会議での議論を踏まえ、シェアリングエコノミー認証制度が始まりました。認証委員会に参加しています。

7) ネット炎上

ネット炎上対策を講ずるプロジェクト。理事長を務める社団法人「ニューメディアリスク協会」とともに、事例調査、啓発教育などの活動を進めています。

8) 理研AIPセンター

AI研究開発の日本の総本山、理研AIPセンター。コーディネイターに就任し、AI研究と社会経済をつなぎます。あれこれ仕掛けてまいります。ご協力のほどを。

9) 通信放送融合政策

昨年にわかに改めて融合政策論議が高まり、10年ぶりに内閣府・規制改革会議や総務省での政策論議に投入されました。今年も議論は続きます。しかと務めます。

4 参考

1)超教育協会

教育とテクノロジーの融合を進める団体「超教育協会」を立ち上げ、理事に就任しました。
IT、ソフトウェア、コンテンツなど30を超えるデジタル系の業界団体オールスターです。傘下の加盟企業は8000社にのぼります。経団連、新経連、日本IT団体連盟、内閣府知財本部、内閣官房IT戦略室もオブザーバー参加しています。

AI、VR、IoT、ブロックチェーン等先端技術の教育への導入を進める活動が始まっており、各種ワーキンググループが立ち上がっています。

本年からは個別企業の参加もOKとなります。

2) デジタル教科書

デジタル教科書は悲願を達成しました。デジタル教科書の正規化が国会で成立したのです。DiTTが提言してきたことが実現となります。超党派の国会議員による教育ICT議連も「教育情報化推進基本法」を国会に提出しました。

社団法人化したDiTTは、プログラミング教育、情報リテラシー教育、教育のAI/IoT利用や教材の著作権処理などを活動に組み込んでいますが、状況の進展を受け、春には超教育協会と合併・合流し、さらなるパワーアップを図ります。

3) デジタルキッズ

CANVAS石戸理事長率いるデジタルキッズも強力に進んでいます。ワークショックコレクション、国際デジタルえほんフェアも開催してまいります。学校での必修化が政府決定されたプログラミング教育に関し、プラットフォーム「Computer Science for ALL」も拡充します。

4) 情報リテラシー

青少年ネット安全・安心政策が新段階を迎えています。ケータイはスマホに、SNSはtwitterやLINEに移り、対策も変化しています。政府会議の主査を務めながら対応を進化させます。

5) 企業経営

吉本興業、スペースシャワーネットワークの社外取締役を務めています。

2013年頭所感
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編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2019年1月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。

 

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