韓国政権 対 検察の問題

2019年12月24日 11:30

韓国では政権と検察の間の死闘にちかい闘いが始まっている。

昨日、チョグク氏への逮捕状が請求されたとの報道があったが、この逮捕も政権と検察との間の闘争の一環と見た方がよい。

基本的に韓国で軍事政権下で民主化運動を展開していたのが、現在の左派であり、彼らからすれば、検察は軍事政権を支える存在だった。そして韓国では検察の力が非常に強い。政権は「検察改革」と呼ぶが、検察側からすれば、自分たちの力を削ぐことを意味するのは明らかだ。

現在、問題視されている二つの事件がある。

①釜山市副市長収賄事件

柳在洙(ユジェス)前釜山市副市長の収賄事件に関して、内部監察をもみ消すようにチョグク氏、すなわち政権側が動いたのではないかという疑惑が生じている。柳在洙氏は廬武鉉元大統領の秘書を務めた人物で、廬武鉉氏と現在の文在寅は盟友関係にあった。自らと親しい人間への捜査を不正に打ち切らせたのではないかとの疑惑だが、これが本当だとすれば、文在寅政権は国民の支持を失うことになるだろう。

②蔚山市長選挙への不正介入

人権派弁護士として知られ、文在寅と親しい宋哲鎬(ソン・チョルホ)氏が蔚山市長選に出馬した際、当初は劣勢が伝えられていた。しかし、終盤に入り、相手候補の不正疑惑が持ち上がり、逆転勝利の結果となった。警察に不正疑惑についての情報を流したのが、大統領府民情首席秘書官であったチョグク氏ではなかったのかとの疑惑が浮かび上がっている。

二つの事件に関して、文在寅政権が生き残ることになるのか、検察が生き残ることになるのか、これはなかなか難しい問題だ。それにしても、このチョグクという人物には常に疑惑がついて回るという印象を受ける。

動画で詳しく解説していますので、是非ともご覧ください。

岩田 温  大和大学政治経済学部講師
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院修了。専攻は政治哲学。著書に『偽善者の見破り方 リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)『人種差別から読み解く大東亜戦争』『「リベラル」という病』(彩図社)、『逆説の政治哲学』(ベスト新書)、『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『流されない読書』(扶桑社)などがある。ブログ『岩田温の備忘録

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